性格診断・自己分析のパーソナリティ5因子モデル「ビック・ファイブ」とは?【性格心理学】

2017-04-29心理テスト, 性格心理学

私たちは占いや心理テストで、自分や他人の自己分析や性格分析をしたり、普段の言動からいろんなタイプに分類しています。

ただ一般的な占いや心理テストは根拠がないものばかりですし、根拠があっても一部分の能力にだけ注目したもので、それらによって間違った認識をすることは問題です。

この問題を解決するのが、パーソナリティ5因子モデル(特性5因子論)の「ビック・ファイブ」という性格分析・自己分析です。

このビックファイブは、近年のさまざまな研究成果によって作られており、これまでの性格分析の中で「最も総合的で、最も信頼性があり、最も役に立つ分析法」です。

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ビック・ファイブの特性5因子とは?

パーソナリティ5因子モデル(特性5因子論)のビック・ファイブでは、5因子と言っているように人間の性格を5つの特性に分類しています。

その特性5因子とは、外向性(内向性)、神経質傾向(精神安定性)、誠実性(勤勉性、良識性)、調和性(協調性)、経験への開放性(知的好奇心)で、研究者によって若干の呼び方が違います。

また、特性5因子には強弱があり、特定の因子が極端に強い人や極端に弱い人、中間ぐらいの人というように、ほとんどの人は極端な点と点の間のいずれかに当てはまります。

この特性5因子を測定することで、自分の向き不向きや長所や短所、危険な精神病のリスク、他人の行動基準や傾向など、自分を含めた人間の言動を理解できます。

この特性5因子の詳しい説明は別の記事にまとめますが、簡単な特徴を紹介します。

外向性と内向性

特性5因子の外向性はポジティブ情動の反応性に関係する因子で、外向性が強いとポジティブになりやすく、外向性が弱い(内向性が強い)とポジティブになりにくくなります。

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神経質傾向(情緒安定性)

特性5因子の神経質傾向(情緒安定性)は、ネガティブ情動の反応性に関係する因子で、神経質傾向が強いとネガティブになりやすく、神経質傾向が弱いとネガティブになりにくくなります。

また極端に神経質傾向が強いと、あらゆる精神病のリスクが高まるので注意が必要な特性です。

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誠実性(勤勉性、良識性)

特性5因子の誠実性(勤勉性、良識性)は、自制心や意志の力の強さに関係する因子で、誠実性が強いとセルフコントロールができ、誠実性が弱いと衝動的になりやすくなります。

また極端に誠実性が強いと、強迫性パーソナリティ障害や摂食障害のリスクが高まり、極端に誠実性が弱いとADHDや依存症のリスクが高まります。

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調和性(協調性)

特性5因子の調和性(協調性)は、共感やメンタラジングの強さや他者配慮選好に関係する因子で、調和性が強いと向社会的行動をしやすく、調和性が弱いと自己中心的で非協力的になりやすくなります。

また、極端に誠実性が強いと依存性パーソナリティ障害のリスクが高まり、極端に調和性が弱いと自閉症やサイコパスになるリスクが高まります。

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経験への開放性(知的好奇心)

特性5因子の経験への開放性(知的好奇心)は、文化的活動への興味・関心の強さに関係する因子です。

経験への開放性が強いと文化人や芸術家、音楽家のように文化的活動を積極的に取り組むようになり、経験への開放性が弱いと文化的活動にあまり関心をもちません。

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性格分析・自己分析でビック・ファイブが信頼できる理由

パーソナリティ5因子モデル(特性5因子論)のビック・ファイブは、の脳神経科学や遺伝学、ゲノム学、生物学によって裏付けられた理論です。

それぞれどのような理論の裏付けをされているのか知ることで、ビック・ファイブが性格分析や自己分析で活用するうえで信頼できる理由がわかります。

脳神経科学とリンクする性格分析

近年の脳神経科学の進歩により、脳の仕組みが徐々に解明されてきています。

これを後押ししたものが、陽電子放射断層撮影法(PET)と機能的核磁気共鳴映像法(fMRI)などの脳画像診断の技術です。

この技術で人が生きたまま、人が目覚めている状態の脳の変化を知ることができ、何か考えている時に脳のどの部分が働いているかなど、脳の構造と機能を確かめることができます。

そして、脳神経科学の研究成果はビック・ファイブの特性5因子にぴったりリンクするため、脳神経科学によってビック・ファイブは裏付けされています。

性格に影響する遺伝子(行動遺伝学とゲノム学)

人間には約2万2000〜3万の遺伝子があると推定されています。

その遺伝子のうち99%の部分は他人との共通部分で遺伝子はみんな同じで、他者と自分の個体差は残りの遺伝子1%によって生まれています。

この遺伝子の1%の違いの研究が行動遺伝学やゲノム学で盛んで、病気にかかりやすさ、特定の薬品への反応、特定の心理的問題への弱さなど、性格にも遺伝子が影響していることがわかりました。

例えば、ドーパミンD4受容体(DRD4)という遺伝子やセロトニン・トランスポーター遺伝子など、性格に関係する遺伝子が見つかっています。

性格は環境に適応した先祖の名残(生物学)

動物は自分がいる環境で生き残って、多くの子孫を残すために進化して環境に適応しようとします。

例えば、光がない洞窟内で生活する生き物は、目が退化する代わりに触手が発達するように、環境に不要な機能を環境に適した機能に体の一部を進化させています。

動物の進化と同じように、人間の性格がこれまで自然淘汰されてこなかったのは、それが人間社会で生き残り子孫を残すために必要な性格だからです。

特性5因子の外向性が強い人の先祖は、食べ物を求めて場所を移動しながら生き残ってきた個体で、大昔に旅をするのは死の危険が大きかったでしょう。

そのため、外向性が強い人の特徴は、子孫を多く残すために社交的でセックス好き、強い刺激を求めて活動的だが短命という特徴があります。

例えば、外向的な傾向が強い人は、社交的でセックス好き、強い刺激を求めて活動的であるが短命であるなどの特徴があります。

このように現代人は先祖の生活の名残を性格として引き継いでいるので、先祖と同じような言動をすることが自分にとってポジティブな出来事と感じているのです。

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