忘れても時間が経つと思い出す!レミニセンス効果とは

勉強・学習

勉強や仕事、日常生活、人間関係などほぼ全てにおいて記憶は重要な働きをします。

特に勉強や仕事で意識的に学ぶときに、記憶のメカニズムについて知っておくと役立ちます。

そこで記憶のメカニズムの一つである「レミニセンス効果」について紹介します。

スポンサーリンク




レミニセンス効果とは

レミニセンス効果は、イギリス人の教師で研究者であったフィリップ・ボスウッド・バラードが発見して、1913年に論文によって発表されました。

レミニセンス効果とは、情報を記憶した直後より一定時間経ってからの方が情報が浮かび上がってくるという性質を言います。

エビングハウスの忘却曲線によって、記憶は時間の経過とともに忘れていくものだと考えられていました。

しかし、レミニセンス効果の発見で、人間には一度覚えたことを忘れる傾向があるが、それだけでなく一度忘れたことを思い出す傾向が備わっていることがわかりました。

2種類のレミニセンス効果

レミニセンス効果には、「ワード・ホブランド効果」と「バラード・ウィリアムズ効果」の2つの種類があり、次のような違いがあります。

ワード・ホブランド効果

ワード・ホブランド効果とは、レミニセンス効果のうち単語の羅列など意味を持たない内容の記憶や運動学習で、覚えてから数分から数時間後に思い出しやすくなるという現象のことです。

1937年に実施した無意味な音節を覚えさせる実験では、5分後のテストではいくらかの自然な改善がみられましたが、その後は点数は下がりました。

1940年の実験では、単語の一覧、短い文章の一覧、散文1段落を被験者に覚えさせたが、24時間後には思い出す量が減少しました。

以上の実験結果でもわかるように、無意味な音節、単語や無作為な文章の一覧など意味の持たない内容を覚えようとしても記憶は長続きしません。

バラード・ウィリアムズ効果

バラード・ウィリアムズ効果とは、レミニセンス効果のうち意味を持つの内容の記憶を数日の間に思い出しやすくなるという現象のことです。

そして、バラード・ウィルアムズ効果は、映像や写真、スケッチ画、絵画、詩、小説、論文など、何かを描写する言葉や文章になると高い効果が表れます。

なので、詩や小説、論文などの文章を記憶した場合、これらは覚えた直後よりも数日後の方が思い出しやすくなります。

レミニセンス効果の発見

1900年代のはじめ、バラードはロンドンの労働者階級が暮らすイーストエンドの学校でテストを実施ししました。

テストの目的は、この学校の子供たちは学力が低いと思われて、その理由が覚える能力が低いのか、後から思い出す能力に問題があるのか探るために行われます。

テストでは子供たちに、詩のような物語などさまざまな教材を覚えさせて、学習のどこに問題があるか突き止めようとしましたが、テストの結果は子供たちの学習能力には問題がありませんでした。

ただ、このテストでは新たな事実が判明しました。

子供たちが教材を覚えた5分後に実施したテストでは何もありませんでしたが、子供たちに知らせずに2日後に同じテストを再度実施すると、前回と比べて平均10%点数が高くなりました。

記憶は時間が経つと失われると思われていましたが、テストの結果は違いました。

このテストの結果に疑問を思ったバラードは、その後数年間1万以上の教材を使って実験を試みましたが結果は同じでした。

最終的にバラードは「一度勉強した記憶は、それ以上勉強しなくても2、3日のうちに改善し、平均して4日後以降に記憶が損なわれ始める」という事実を論文で発表しました。

スポンサーリンク