発達障害とは? 原因、診断名、症状や特徴、予防や治療法について

2018-10-09発達障害

ADHD、自閉症、アスペルガー症候群、大人の発達障害など、一般的に発達障害という言葉が浸透してますが、言葉だけが独り歩きして発達障害について理解している人はどれくらいいるでしょうか?

専門家である精神科医ですら理解が不十分なこともあるらしく、本人や家族、発達障害者に関わりやすい教育現場や職場など、詳しい内容は理解されていないかもしれません。

そこで発達障害の概要についてまとめたので紹介します。

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発達障害とは?

発達障害(DD:Developmental disability)とは、生まれつきに脳機能に障害がみられることで、衝動を抑えられない、偏った興味、反復的な行動、言語障害などの一連の症状がある障害の総称です。

発達障害の代表的なものには、知的障害(精神遅滞)、(アスペルガー症候群と自閉症を含む)広汎生発達障害(PDD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などの診断名があります。

発達障害は外見では分かりにくく、子供の頃は「ヤンチャで落ち着きがない」「自分勝手」「わがまま」「怠け者」といった性格をした子だと思われがちで、発達障害が発見されないまま大人になる人も。

子供の頃なら周囲のサポートで乗りきれることでも、大人になって社会に出ると仕事や人間関係がうまく対応できずに悩む人も多いです。

そして、精神科を受診して初めて「自分は発達障害だ」と気づくケースが多く、これにより「大人の発達障害」という言葉が流行っています。

発達障害の原因(発達障害は脳の個性)

発達障害は生まれつき脳機能に障害が診られるため、発達障害の原因は遺伝になるのですが、環境要因によって発達障害的な症状になることもあります。(※環境要因については下記するリンクで紹介)

科学的な考え方のひとつとしてASDやADHDといった発達障害の遺伝子が残っているということは、その遺伝子は人類に必要で何らかの適応的な意味があります。

実際にADHDの成人は健常者よりも創造力が高いことが実証されています。

ASDの成人でも拡散的な創造性に優れており、斬新な発想や考え方で誰も思いつかないことを思いつく能力が高いことが分かっています。

また「発達障害 有名人」と調べると、発達障害であっても社会で成功することができることが分かります。

つまり、発達障害は「障害」と付きますが「脳の個性」であり、何らかの能力に秀でているかもしれません。

なので、本人が発達障害の症状に適した環境・職種を見つけ、発達障害の周囲の理解が進むことで成功する可能性があります。

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発達障害の診断基準と主な診断名

発達障害の診断は、世界保健機関(WHO)の「ICD-10」とアメリカ精神医学会の「DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル第5版)」の2つの診断基準があります。

このICD-10とDSM-5のどちらの診断基準を参照は精神科医によって違うため、「精神科医によって診断名が違い患者が混乱する」という問題もあるようです。

このような混乱を避けるために主な発達障害について、「ICD-10」と「DSM-5」の診断名の違いを次に紹介します。

ICD-10による発達障害の診断名(詳細資料)

  • 学習能力の特異的発達障害
  • 広汎生発達障害(PDD):アスペルガー症候群、自閉症、知的障害(精神遅滞)、レット症候群、その他の広汎生発達障害が含まれる
  • 多動性障害

DSM-5による発達障害の診断名(詳細資料)

  • 限局性学習障害(SLD):DSM-4では学習障害(LD)で、下位分類に読字障害、書字表出障害、算数障害、特定不能の学習障害に分類されていた
  • 自閉症スペクトラム障害(ASD):ICD-10の広汎生発達障害とほぼ同じ
  • 注意欠陥・多動性障害(ADHD)

発達障害の症状・特徴

発達障害の診断基準であるDSM-5で、主な診断名である限局性学習障害(SLD)/学習障害(LD)と自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の症状・特徴は次の通りです。

限局性学習障害(SLD)/学習障害(LD)の症状・特徴

学習障害(LD)とは、基本的に全般的な知的発達には遅れがないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論する能力のうち特定のものの習得や使用が困難な状態を指す発達障害です。

学習障害(LD)の下位分類の簡単な症状・特徴は次の通りです。

  • 読字障害:単語の理解や文章を読むのが遅かったり、不正確だったりする障害
  • 書字表出障害:言語を理解して伝えてたり、考えて表現することが困難だったりする障害
  • 算数障害:数字を読んだり覚えたり、計算の基礎を覚えたり、計算は遅く不正確なだったりする障害

なおDSM-5では、DSM-4の下位分類である読字障害、書字表出障害、算数障害、特定不能の学習障害がなくなり、まとめられています。

これは遺伝的・家庭環境が重なる双子で違う症状が診られ「下位分類には共通する遺伝的基盤があると考えられる」などの理由から、DSM-5では診断基準が再定義されて限局性学習症/限局性学習障害(SLD)と診断名が変更しました。

自閉症スペクトラム障害(ASD)の症状・特徴

自閉症スペクトラム障害(ASD)は、対人関係の障害や限定された反復する様式の行動、興味、活動をするという症状・特徴が診られる発達障害です。

例えば、自閉症スペクトラム障害(ASD)の主な症状・特徴は次の通りです。

  • 対人関係の障害:言語発達の遅れ、思ったことを口に出したり奇声をだすなど社会的配慮がない言動をする、言葉を文字通りに解釈する、重症だとオウム返しや他人の手を使って意思を伝える
  • 反復する様式の行動、興味、活動:こだわりが強い、決まった順序や道順、食べ物にこだわる、小さな変化が苦痛

自閉症スペクトラム障害は、他人とうまくコミュニケーションが取れないため、友達ができないし、いじめの標的になることも多いです。

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注意欠陥・多動性障害(ADHD)の症状・特徴

注意欠陥・多動性障害(ADHD)とは、不注意、多動性・衝動性の症状・特徴が診られる発達障害です。

例えば、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の主な症状・特徴は次の通りです。

  • 不注意:集中できない、注意散漫でケアレスミスが目立つ、上の空で話を聞いていないように見える
  • 多動性・衝動性:落ち着きがなくそわそわもじもじと動く、不適切な状況で走り回ったりする、しゃべりすぎる、順番待ちが苦手、じっとできない

このような症状・特徴は子供にありがちなものなので、大人になるまで見逃されることが多いため、「大人の発達障害」という言葉が流行っています。

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発達障害の予防・治療と支援

発達障害は生まれつきの脳機能障害なので、脳が未発達である8歳未満の子供なら発達障害の予防や改善することができます。(改善するには4〜6歳が適している。)

そのため、子供が8歳未満のうちに発達障害を早期発見して治療する必要があります。

子供が発達障害と診断されたり、疑いがある場合は、脳化学者である澤口俊之が所長の「人間性脳科学研究所」に相談してみましょう。

発見が遅れた大人の発達障害の場合は改善は難しいですが、薬物療法や支援を受けられるので利用するようにしましょう。

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