大人のADHD(注意欠陥・多動性障害)の症状・特徴をチェック!

2018-10-15病気,発達障害

最近、大人のADHDは注目されていますが、詳しい症状・特徴について知らない人も多いはず。

そこで診断基準であるDSM-5のADHDの詳しい症状・特徴と、大人のADHDの人が対人関係、仕事、日常でどんな障害を持ちやすいか紹介していきます。

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診断基準DSM-5によるADHDの詳しい症状・特徴

ADHDの診断はアメリカ精神医学会のDSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)によって行われ、そのDSM-5の診断基準は次の通りです。

A1.以下の不注意症状が6つ(17歳以上では5つ)以上あり、6ヶ月以上にわたって持続している。

  1. 細やかな注意ができず、ケアレスミスをしやすい。
  2. 注意を持続することが困難。
  3. 上の空や注意散漫で、話をきちんと聞いていないように見える。
  4. 指示に従えず、宿題などの課題が果たせない。
  5. 課題や活動を整理することができない。
  6. 精神的努力の持続が必要な課題を嫌う。
  7. 課題や活動に必要なものを忘れがちである。
  8. 外部からの刺激で注意散漫となりやすい。
  9. 日々の活動を忘れがちである。

A2.以下の多動性/衝動性の症状が6つ(17歳以上では5つ)以上あり、6ヶ月以上にわたって持続している。

  1. 着席中に、手足をもじもじしたり、そわそわした動きをする。
  2. 着席が期待されている場面で離席する。
  3. 不適切な状況で走り回ったりよじ登ったりする。
  4. 静かに遊んだり余暇を過ごすことができない。
  5. 衝動に駆られて突き動かされるような感じがして、じっとしていることができない。
  6. しゃべりすぎる。
  7. 質問が終わる前にうっかり答え始める。
  8. 順番待ちが苦手である。
  9. 他の人の邪魔をしたり、割り込んだりする。

B.不注意または多動性/衝動性の症状のうちいくつかが、12歳になる前から存在していた。

C.不注意または多動性/衝動性の症状のうちいくつかが、2つ以上の状況(例:家庭、学校、職場、友人や親戚といるとき、その他の活動中)において存在する。

D.これらの症状が、社会的、学業的、または職業的機能を損なわせている、またはその質を低下させているという明確な証拠がある。

E.その症状は、統合失調症、または他の精神病性障害の経過中にのみ起こるものではなく、他の精神疾患ではうまく説明できない。

DSM-5の内容でわかる通り、ADHDは主に不注意、多動性、衝動性の症状・特徴があります。

しかし、子供は不注意で多動で衝動的なので、ADHDの発見が遅れてしまい大人に環境が変わってから社会生活中に障害を感じて精神科を受診する人が多いので、大人の発達障害という言葉が流行っています。

大人のADHDの症状・特徴による対人関係の障害

対人関係で起きやすい大人のADHDの症状・特徴について紹介。

ADHDの人は元来ひとなつっこく、あどけない行動をとることが多くあるため、他人から好かれやすいのですが、次のような理由から安定した対人関係が築けない障害があります。

上の空で人の話を聞く

自分が話しているのに相手がちゃんと話を聞いていないとイライラすると思います。

ADHDの人は注意を持続できないので、他人が話をしていても上の空で聞いてしまうので、仕事の上司など目上の人を怒らせてしまいます。

良くも悪くもしゃべりすぎる

ADHDの症状・特徴である多動性の動作面は大人になると抑えられる傾向にあるため、そわそわしたり貧乏ゆすり、指先を机にトントンするなどはあまり障害になりません。(※内面の多動は続いている)

ただ内面の多動性や衝動性のせいで過度におしゃべりをするという症状は残りやすく、ADHDの人はおしゃべりが止まらない傾向にあります。

初対面の相手だと自分から喋ってくれるので、楽しい時間を過ごせるかもしれません。

しかし、筋道を立てずに思ったことをすぐに口に出したり、自分のことばかり話して相手の話を聞かなかったり、相手の話をさえぎるといった悪い面が見られます。

なので知り合って時間が経つとその悪い面が他人の目に見えてきて、自己中で共感できない人と思われてしまいます。

不安定でイライラしてやすい

誰でも仕事が多忙で余裕がない時はイライラして怒ることがありますが、ADHDの人は内面の多動や衝動性のせいで雑念が多く、不安定でイライラしやすい傾向にあります。

なので、自分に余裕がないと突然すごい剣幕で怒り出して床にものを叩きつけたり、相手に平然ときつく鋭い言葉を浴びせたり、ストレートすぎる物言いをすることが多く、安定した対人関係が続けられない要因の一つとなっています。

頼まれごとや約束が守れない

不注意なADHDの人は、日々やらなければいけないことを忘れがちで、他人から頼まれたことを忘れたり、大事な約束を守れなかったりします。

そして、何回も約束を守らないことが続くと、相手は自分が軽視されてバカにされていると感じるため、その人から信用を無くしますしてしまいます。

これが長期的に安定した対人関係が続けられないもう一つの要因です。

大人のADHDの症状・特徴による仕事の障害

仕事で起きやすい大人のADHDの症状・特徴について紹介。

同じケアレスミスが多い

ADHDは注意散漫になりやすいため、細かいケアレスミスが多くなります。

注意されても同じミスを何回も繰り返すので「手を抜いて仕事をしている」と思われてしまい、上司や同僚に見放されて信用を失ってしまいます。

移り気で仕事が溜まりスケジュールを守れない

ADHDの人は注意を維持することが困難で、新しい刺激に対して気移りしてしまいがちで、仕事に優先順位をつけて順序通りにこなすことができません。

すぐに取り組むべき仕事があっても周囲に関心が向いてしまって、肝心の仕事を忘れて別のことをはじめてしまい仕事は遅く溜まる一方です。

また、他人との分担作業になると仕事がスケジュール通りいかないため「無責任」「わがまま」「自己中」などと思われてしまいます。

大人のADHDの症状・特徴による日常の障害

日常で起きやすい大人のADHDの症状・特徴は次のものがあります。

  • 忘れ物・紛失が多い。
  • 衝動買いしやすい。
  • 片付けができない。
  • 順番待ちが苦手。
  • 他人の邪魔や割り込みをする。

ADHDの人の日常に起こりがちな障害は個人的な障害でもありますが、結婚している場合は日常的に相手の負担が増えてしまいます。

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Posted by curious