食べるだけで頭が良くなる!ワーキングメモリを高める栄養素

2018-10-04栄養素・食品, 発達障害, ワーキングメモリ


脳機能のワーキングメモリを鍛えることは、脳の発達や健康はもちろんですが、成功や幸福、学習能力の向上など多大な影響があります。

ただワーキングメモリを鍛えるだけでなく脳に良い栄養素を摂取しないと、ワーキングメモリは上手く機能しません。

そこで食べるだけで脳によくワーキングメモリを高める栄養素について紹介します。

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レシチン

脳の構成成分は脂質が約60%、タンパク質が約40%です。

レシチンは水と油の両方になじむという性質があるので、脂質とタンパク質を結びつけるため、レシチンがなければ脳そのものを作れません。

なので、特に成長期の子供は脳を大きくしていくために大量のレシチンが必要になるとか。

またレシチンは神経伝達物質のアセチルコリンを合成するために必要で、レシチン不足によってアセチルコリンも不足してしまいます。

神経伝達物質のアセチルコリンは、神経を興奮させることによって学習意欲や記憶力を高める役割があります。

そして、副交感神経や運動神経の末端で放出され、心身を鎮静させて食事や睡眠など気分を落ち着かせるときに強く働きます。

カルニチン(L-カルニチン)

カルニチン(L-カルニチン)は、リジンとメチオニンの2つのアミノ酸から肝臓や腎臓によって合成される成分です。

体内には約20gのカルニチンのほとんどが筋肉細胞にあり、特に骨格筋や心筋に多く存在しています。

カルニチンは長鎖脂肪酸のエネルギー代謝に必須の物質であり、運動なしにカルニチンを摂取するだけで脂肪燃焼が促進されます。

ワーキングメモリにおいては、カルニチンは神経細胞間の信号の伝達をスピードアップさせる効果があります。

カルニチンは加齢とともに食事量の減少すること、また偏食やダイエットによって年齢問わずカルニチンが不足しがちと言われています。

そのため、若い人から高齢者までカルニチンを意識的に摂取することが必要です。

ビタミンB12

ビタミンB12は、神経や血液細胞を健康に保ち、DNAの生成を助ける栄養素です。

充分にビタミンB12を摂取しなかった場合はビタミンB12欠乏症となります。

ビタミンB12欠乏症の症状には、疲労、体力低下、便秘、食欲不振、体重減少、巨赤芽球性貧血などを引き起こします。

また、オックスフォード大学が61〜87歳の107人に対して行った研究では、ビタミンB12濃度が低い群は脳収縮を引き起こす可能性が6倍になると報告しています。

このようにビタミンB12不足は、脳や神経にも深刻な問題を残します。

乳児では発達障害や運動障害、成長遅延などがあり、大人でも記憶障害、うつ病などの精神病、神経過敏、認知症などがあります。

オメガ3系脂肪酸「ドコサヘキサエン酸(DHA)・エイコサペンタエン酸(EPA)」

オメガ脂肪酸は常温で固まりにくい油で、代表的なものにアラキドン酸(ARA)・ドコサヘキサエン酸(DHA)・エイコサペンタエン酸(EPA)などがあります。

オメガ脂肪酸は脳や血液、皮膚など体を構成する要素として全身に存在し、アラキドン酸(ARA)・ドコサヘキサエン酸(DHA)は脳、エイコサペンタエン酸(EPA)は血液に含まれ脳機能をサポートしています。

DHA(ドコサヘキサエン酸)の効果

ドコサヘキサエン酸(DHA)はアラキドン酸(ARA)とともに、主に脳の細胞膜を柔軟にする作用があります。

細胞膜が柔軟だと神経細胞同士の情報の受け渡しが速くなって頭の回転が良くなるので、集中力、思考力、意志力、認知機能などワーキングメモリとともに脳機能全体が向上します。

また、DHAは記憶を司る脳部位である海馬に多く含まれるので、記憶力の向上にも効果があります。

エイコサペンタエン酸(EPA)の効果

EPA(エイコサペンタエン酸)は、DHAやARAと違って脳ではなく血液に作用し、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らして血栓で血管を詰まりにくくしたり、血液をサラサラにする効果があります。

この効果によって心筋梗塞、動脈硬化、脳梗塞、脳卒中など、血管が詰まることで起きる病気の予防や改善できますし、脳に栄養が行き渡りやすくなります。

その他には血管が柔軟になる、アレルギー症状の緩和、幸せホルモンのセロトニンの働きが高まる、がん予防などの効果もあります。

EPAを過剰摂取の注意点

EPAを過剰に摂取すると、怪我をしたときなどに血液が止まりにくくなるので注意。

オメガ6系脂肪酸「アラキドン酸(ARA)」

アラキドン酸(ARA)は、オメガ3系脂肪酸のところで説明した通りで、ワーキングメモリなどの脳機能を向上させる効果があります。

オメガ脂肪酸のうちのオメガ6系脂肪酸に分類されリノール酸によって合成されますが、アラキドン酸は体内で合成される量が少ないうえに加齢とともに量も減少します。

そのため、特にアラキドン酸は食事やサプリで補う必要があり、特に高齢者にアラキドン酸を与えると気持ちが明るくなり、脳の働きや体の活動が活発になるという効果があります。

また、乳児の脳や体の発達に欠かせない成分で、特に1歳未満の乳児はアラキドン酸の合成ができませんが、母乳にアラキドン酸が含まれているので母乳で育てるか、アラキドン酸を添加している粉ミルクを飲ませる必要があります。

乳児の発達障害では特に自閉症スペクトラム障害(ASD)の予防と改善に効果があり、母乳に含まれるアラキドン酸を通常以上に摂取すると特に社会性の改善が示されています。

ファイトケミカルのポリフェノール(フラボノイド)

ファイトケミカル(phytochemical)とは、植物の”phyto”、化学成分の”chemical”を合わせて植物由来の化学成分のことで、植物が紫外線や昆虫などの有害なものから守るために作る色素や香り、辛味、ネバネバなどの成分のことです。

具体的には野菜や果物にはビタミンやミネラルなどの栄養素や食物繊維が含まれますが、それ以外の非栄養素のことで、ポリフェノール(フラボノイド)やカルテノイド(β-カロテン、リコピン)などで知られています。

このファイトケミカルの中のポリフェノール(フラボノイド)は、脳に病原体などの侵入を阻止する血液脳関門(フィルター)を通過できるので、次のように脳に直接作用します。

  • 脳の血液循環を改善する。
  • 脳全体に酸素や栄養が行き渡り脳が疲れにくくなる。
  • 抗酸化作用で脳の老化防止。
  • 神経細胞の減少を抑えて認知症のリスクを下げる。
  • 脳に損傷後に起きる神経細胞の炎症を緩和する。
  • 成人の神経細胞の再生を促進する。
  • ワーキングメモリを含む脳全体の力を発揮できるようにする。

トリプトファン

必須アミノ酸であるトリプトファンは、幸せホルモンとも言われる神経伝達物質のセロトニンを作るための材料です。

セロトニンはノルアドレナリンやドーパミンの働きを制御して精神のバランスを保つ働きがあり、セロトニンが不足すると精神不安定となって、うつ病などの精神病に罹りやすくなります。

脳科学的にはセロトニンは広汎な脳領域に関わっているので、脳内のセロトニン量が増加すれば、全体の脳内神経回路が発達しやすくなります。

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