禁断症状に苦しむ!ドーパミン過剰による依存症に注意!
モチベーションを高めて勉強や仕事にやる気や集中力などを与えてくれるドーパミンは、人間が学習するために欠かせない神経伝達物質です。
しかし、一方で好奇心やストレスによって依存性の高いものに手を出し、ドーパミンが過剰に分泌されることで依存症となり、生活に支障を来してしまう人も多いです。
依存症とは?
依存症とは、健康や社会的生活に悪影響をもたらすにもかからわらず、断ち切ることができない衝動を意味しており、快楽が得られるものや活動の優先順位がはるかに高くなる状態の病気です。
依存症になると快楽が得られるものや活動が好きかどうかは関係なく、好きでもないのに欲してしまい止められないという、いつまでも幸福感や満足感が得られない地獄を味わいます。
そして、依存症者にとって依存対象はすべてになってしまうため、依存症は人生に与える影響が大きく更生するには時間がかかります。
そのため、好奇心や精神的なストレスを抱えてしまった時でも、依存性が高いものは避ける必要があります。
依存症になっている人の典型的な特徴は次の通りです。
- もの、行動、人との関係性に対して抑えられない欲求やそれをやらずにはいられない強迫観念がある。
- 依存対象に接する時間・分量・頻度などのコントロールができない。
- 依存対象に接しないと倦怠感・眠気・めまい・ふらつき・ふるえ・血圧低下など離脱症状がでる。
- 身体や精神に有害であることを知っているが制限したり止められない。
- 依存によって社会生活に支障が生じている。
依存症は側坐核のドーパミンの過剰分泌が原因
ドーパミンはもともと人間が学習との関係が深く、やる気や集中力、記憶力に影響する神経伝達物質で、幾つかのドーパミン経路があります。
このドーパミン経路の報酬系で「快楽中枢」「報酬中枢」と言われるのが側坐核で、この側坐核にドーパミンが流れることでやる気、モチベーションが得られます。
つまり、依存症は側坐核でドーパミンが多量に増えることで、依存対象に対する過剰な注意や動機付けがされることが原因です。
そして、薬物など依存性の高いものを使うと、側坐核のニューロンが急速に成長させてシナプスの結びつきを増やすことが確認されており、依存症が再発しやすいのはそのためです。
依存性が高く依存しやすいもの
依存症といえば真っ先に覚せい剤、アヘン、シンナー、コカインなど薬物が頭に浮かび、薬物によって心が受ける効果はさまざまですが、どの薬物も側坐核のドーパミンを急増させます。
そのため、薬物は依存性が強いことで知られていますが、どのくらい強力かはあまり知られていません。
薬物の威力を説明すると、セックスをするとドーパミン・レベルが通常時の1.5~2倍に上昇しますが、コカインを吸引すると通常時の3~8倍にまで急騰させるため非常に依存性があることが分かります。
つまり、依存性があるものには薬物のようにドーパミン・レベルを増加させる効果があり、学習や成長といった目的がなくストレス解消や快楽を得るためだけだと依存症になってしまいます。
依存症になりやすいものや活動には次のようなものがあり扱いには注意が必要です。
- アルコール依存
- カフェイン依存
- ニコチン・タバコ依存
- 恋愛依存
- セックス依存
- 炭水化物・過食
- パチンコ依存・ギャンブル依存
- ショッピング依存
- スマホ依存
- SNS依存
- ゲーム依存・課金依存
- 興奮や快感を求める無謀な行動
- 薬物依存
ドーパミン過剰で依存症になりやすい性格と特徴
世の中には依存症になりやすい人とそうでない人がいますが、それは生まれつきの性格の影響が大きいです。
依存症になりやすい性格とその特徴には、性格診断のビックファイブでの性格特性である「外向型」と「誠実性」が関係しています。
ドーパミンに影響されやすい外向的な人
性格診断のビックファイブでの性格特性である外向型は、ドーパミンの影響を受けやすさに関係している性格特性です。
ドーパミンは快感に関係が深いため、外向的な人は快感を得ることが好きなタイプで、自分の快楽を満たしてくれる次のような物事が好きです。
- ステータス(お金、地位・名誉、高級品)
- 活発な活動(レジャー、体を動かすこと、買い物)
- 社交(好きなことだけを話して、興味がないことは聞かない)
- 恋愛・セックス
このような物事を求めがちなので、真逆の性格である内向的な人よりも外向的な人の方が、ドーパミン過剰に分泌しやすいため依存症になる確率を高める要因になっています。
ドーパミンを抑えられない衝動的な人
そして、もっとも影響が大きいのは感情のコントールや忍耐力があまり得意とせず自制できない衝動的な人です。
芸能人やスポーツ選手などが、薬物依存症で大きく報道されることが多いですが、衝動的な人は、もともと頭の回転が早いが感情的なりやすく、運動能力も高い傾向が強いためです。
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ドーパミン過剰分泌を抑えて依存症を予防と改善方法
ドーパミンが過剰に分泌することで依存症になりますが、
運動で新しいドーパミン経路を作り依存症を改善する
薬物の依存症患者にとって「薬物はすべてになってしまう」ため、その影響は家庭から仕事など人生のすべてに関わってきます。
そのため、薬物依存症の患者が薬物を取り上げられると体と心が空っぽになってしまいます。
しかし、運動をすることで体と心の穴を埋める方法を教えることで、薬物以外に幸福感を得られるようになり、徐々に薬物に対する欲求を減らすことができます。
脳内でも運動することでニューロンの成長を早めるBDNF(脳由来神経栄養因子)の分泌が増えるため、新しいニューロンの回路が生まれるなど脳内が変化して違う幸福感を感じれるようになります。
このように運動には依存症の解毒剤であり予防注射にもなりえるため、海外の薬物依存症患者を治療する際に毎日運動させて更生させています。
基本的に運動は依存の深刻度によって必要とされる運動量は異なりますが、依存を完全に断ちたい場のであれば「ハードな有酸素運動を週に5日間に30分行うことが最低ライン」だそうです。
しかし、運動は続けないと意味がないので、続けられる好きなスポーツを選ぶことが大事ですし、段階を置いて徐々にハードな運動にしていかないと続きません。
また、アルコール依存症で夜にお酒を飲んでしまう人は、仕事終わりのお酒を飲む時間帯に有酸素運動をするという戦略を取る方が効果的です。
セロトニンでドーパミンを抑えて依存症を改善する
セロトニンとは、ドーパミンやノルアドレナリンと同じ脳内の神経伝達物質で、ドーパミンやノルアドレナリンの分泌量を調節してバランスを取ってくれる働きがあります。
セロトニンが不足してしまうと、ドーパミンやノルアドレナリンの分泌量に偏ってしまいます。
そうなると自制できなくなって理性が効かなくなるため、イライラしたり、不安や恐怖心が強くなったり、欲求を抑えられなくなるため衝動的に行動を繰り返すようになり精神的に病みやすいです。
精神的に病んでしまうとストレスから逃げるために快感が得られる依存性が高いものに手を出すようになり、やがて依存症になってしまいます。
そのため、セロトニンを増やすことで感情や欲求をコントロールできるようになるため、依存症の予防や改善をすることができます。
セロトニンが少ない女性は依存症になりやすい
もともと女性は男性と比べてセロトニンの分泌量が少ないと言われ、女性は男性のセロトニン分泌総量の約52%しかありません。
これは女性には生理があり、生理前になると女性ホルモンが増加するのと反比例してセロトニン量が減少してしまうためです。
また、女性は容姿を気にして極端なダイエットをすることがあります。ダイエットで食生活が乱れると栄養が偏るためセロトニン量も減少してしまいます。
このように女性は男性と比べてセロトニン不足になりやすいため依存症になりやすいですし、精神病にも罹りやすいです。
また、セロトニン不足しがちな女性は精神的に弱いため、愚痴が多かったり、暴飲暴食、買い物、恋愛やセックス、浮気など、さまざまな依存症になりやすいです。
感情と欲望が抑えられないので他人から良い目で見られませんし、自ら人間関係を壊してしまい自分を不幸にしてしまう可能性が高いので注意が必要です。
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