自主学習ができる子供になる!知的好奇心を高める子育て方法
情報化社会は日々、急速にめまぐるしく変化をしており、私たちは社会に抵抗するために新しい物事を学び続けないといけません。
しかし、大人になると新しい物事を学ぼうとする人は少なくなり、社会に取り残される人も多いです。
また、将来的に人工知能の発達で、単純な作業をする仕事は無くなるのではないかと叫ばれており、今の子供たちは知的好奇心を高めて思考力や創造力を鍛えないと仕事がないという状況になりかねません。
そこで今回は子供の知的好奇心の子育て方法を紹介し、子供が将来的に新しい知識を自主学習できる大人になれるようにレクチャーします。
新しい知識を積極的に教える
あなたはどうやったら好奇心が生まれるか知っていますか?
好奇心は既に持っている知識と新しい知識の間に生まれる情報の空白を埋めようとする欲求のことです。
つまり、知識が無ければ好奇心は生まれませんし、知的好奇心から生まれる思考力や創造力も付きません。
なので、子供が知らない新しい知識を積極的に教えないと好奇心は大人になるにつれてだんだん失われていきます。
子供の質問にフィードバックを与える
赤ちゃんが生まれて数ヶ月が立つと「アー」「ウー」と喃語を発するようになったり、指差しをして好奇心の方向を親に知らせてきます。
幼児がものをどう覚えるか研究しているコーネル大学の准教授の心理学者マイケル・ゴールドスタインによると、赤ちゃんが喃語を話すときは、新しい情報を吸収する態度が整ったことを示しているそうです。
赤ちゃんが喃語を発するタイミングに名前を教えると、そうでない時と比べて名前を覚える確率が高まるという調査結果が出ています。
また、子供が大きくなると「これは何?」「どうして?」と親にしつこく質問を繰り返すようになります。
ハーバード大学の教育学教授のポール・ハリスの子供の問いに関する研究では、子供は2歳〜5歳の間に約40000回も説明を求める質問を繰り返し行そうです。
そして、子供が好奇心旺盛で質問を繰り返すのは、質問をして自分の知識が増えることで成長していると実感するためです。
そのため、子供の質問がうんざりする親御さんも多いでしょうが、子供の質問に真剣に答えて、子供にフィードバックを与える親は子供の好奇心を高めることができます。
「どうして?」「なぜ?」と疑問を投げかける
子供はもともと好奇心旺盛ですが、大人になるに好奇心は失われてしまいます。
これは実際は知るべきことがまだまだたくさんあるにもかかわらず、自分は何でも知っていると思い込んでしまうことにあります。
そのため、子供が好奇心を失わないようにするには、無知を自覚させて自分にはまだまだ知らないことが多いことを教えないといけません。
その一つの方法として子供が好奇心を持っている事柄に対して「どうしてそうなるの?」「なぜ?」と疑問を投げかける質問をすることです。
例えば、子供が飛行機に興味があって、図鑑やネットを使ってある程度の飛行機の知識を身につけていた場合、親に飛行機の知識を披露しにきます。
子供が図鑑を指差して「この飛行機は日本で1番大きいんだよ!」と言ってきたら、「日本で2番目に大きい飛行機は?」や「日本で1番小さい飛行機は?」と疑問を投げかけてみましょう。
おそらく、子供は2番目に大きい飛行機や小さい飛行機の知識は無いため、自分がまだまだ知識が足りないことを自覚するでしょう。
読書習慣を身につけさせる
知識は好奇心や思考力、創造力の源です。
そのため、幼児の頃から知識を詰め込むことで将来の勉強や仕事が捗るようになり、学ぶことが楽しく感じるようになります。
知識を得るだけだったら本ではなくネットで調べた方が良いと考える人は多いと思いますが、好奇心を育てる点は読書の方が優れています。
それは本がネットよりも無駄な情報が多いこととワーキングメモリを鍛えられる点にあるからです。
好奇心を育てるには、多く・広く・深く知識を得ることが重要なので、ただ事実や答えが簡単に書いてあるネットの情報よりも、一つの事柄に対する違う洞察やそのことに関する背景知識が多い一冊の本を読む方が好奇心は育つと思います。
そして、読書によってワーキングメモリを鍛えられると学習スピードが上がり、より多くの知識を吸収できることが大事です。
また、ネットでは好奇心が育ちにくい複数の要因が存在するためお勧めできません。(※ネットに関しては後述しています。)
その一つとしてネット検索での情報の表示順位はグーグルなど検索エンジンを作る会社が決めているため、みんなが知りたい情報が上位表示されますが、より深い情報は見つけにくいという難点も好奇心の壁となります。
【子供に読書習慣化】読書は収入や学力にプラス効果!読書習慣を身に付けさせる子供の育て方
スマホやネットを頻繁に使わせない
本を読むこと同じようにスマホを使ってネットで情報を調べても同じように知識を得られます。
しかし、先ほど説明したようにネットでは簡単な説明だけで事実や答えが書いてあるだけなので、好奇心が刺激されるような情報に出会いにくいです。
また、学習に関する研究では、ネットを使ってあまりに簡単に答えを見つけてしまうと、その時は答えを得て満足しますが、その後すぐに答えを忘れてしまう傾向が高いことが明らかになっています。
つまり、ネットで簡単に情報を得ると知識を忘れてしまうため、好奇心や思考力、創造力が育ちにくいということです。
他にも、最近は幼少時から子供がスマホで遊ぶことが多くなりましたが、ゲームで遊んだり、動画視聴をして拡散的好奇心を満たしますことに集中するようになります。
(※拡散的好奇心とは、生活であまり役に立たなまい娯楽によって得られる好奇心のこと)
そのため、スマホやネットでの情報収集はゲームや動画視聴などで注意散漫となりやすいため、学ぶことに集中できないため知的好奇心は育ちにくいと言われています。
また、過度にスマホやテレビなどの使用は発達障害的な症状を作り出すの注意です。
【発達障害的な症状の詳細】ASD、ADHD、PDD、LDなどに共通する発達障害の原因
本物に触れて体験する
知識とは文字や絵、動画などだけでは情報が断片化しているため、実際に見聞きして五感で感じる経験には劣ります。
例えば、旅行をしたいときに旅行先の情報を調べますが、やはり実際で見聞きしたこと、手で触れたり、匂いを嗅いで味わわないと分からないことが多いでしょう。
このように、本物に触れて五感を通して得られる知識は好奇心を高めるためにも大事な要素で、できるだけ子供には本物に触れる機会を多く作ることが大事です。
そのため、次のような場所へ一緒に出かけて体験させましょう。
- 博物館
- 科学館
- 美術館
- 動物園
- 水族館
- 展覧会
- 舞台観劇
- コンサート
- 旅行
- プロスポーツ観戦
- 外遊びして自然に触れる
また、普段は目の当たりにできない社会の裏側や嘘偽りのない情報を提供してくれる「ディスカバリーチャンネル」やTBSで放送中の「クレイジージャーニー」やTEDなどは、大人でも好奇心を掻き立てられる知識が得られて個人的にオススメです。
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IQとワーキングメモリを鍛える
直接的に好奇心を高めることではありませんが、IQやワーキングメモリをトレーニングによって鍛えることで、知識より早く吸収することに繋がります。
知能指数(IQ)やワーキングメモリは、より多くの情報を早く処理することに関するものなので、IQやワーキングメモリを高めれば情報を他人よりも早く処理できることになります。
そして、情報の処理速度が早ければ、より多くの知識を早く得ることができるようになります。
つまり、IQやワーキングメモリは好奇心や思考力、創造力を高める加速度的な役割があるため、脳トレなどで鍛えることをお勧めします。
特に幼児にお勧めなのがピアノの習い事をすることで、東大生の過半数がピアノを習った経験があるのは、ピアノによってワーキングメモリが鍛えられたという要因も絡んでいます。
【ワーキングメモリについてまとめ】勉強や仕事ができる人はココが違う!脳機能のワーキングメモリ(作業記憶)とは?
親自身が好奇心を高める
教育では家庭の貧富の格差が子供の教育格差を生みだしてさらなる貧困を生むと言われていますが、これは正確な答えではありません。
なぜなら、子供の頃に貧困やそれ以上に過酷な状況に苦しんだ過去があっても大人になって成功したという人は世界にも多く、逆に親が裕福でも子供が必ず立派な社会人になれないからです。
では、何が貧富の格差や教育格差を生んでいるのかというと親の好奇心不足が根本的な原因となっています。
貧困の格差で好奇心不足の人は、知識を得ようとせず情報リテラシーがないので、社会で有利な立場に立てないし、価値が高い技術を学ばないし、社会の変化に柔軟な対応ができないからです。
私は貧しい人ほどお金を必要としているのに「お金や社会保障の知識」「お金を効率よく稼ぐ方法」「リスクオンとリスクオフの切り替え」などをしないのか昔から疑問があります。
教育でも親が好奇心不足の場合、子供に良い子育て・教育について知識がなく、子供の好奇心を育むことができないため、貧しい家庭の子供は貧しい人生を送ることになります。
このように、家庭の貧困や教育格差は、好奇心の格差によって生まれているため、親自ら好奇心を高めて置かれた状況に対応することで格差を縮めることが出来ると考えられます。
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