好奇心旺盛な子供が「知的好奇心」や「共感的好奇心」を失う原因

人間関係, 教育・習い事

長い人生を幸せに暮らすためには、環境の変化に適応するために日々学び続けて自分を成長させないといけません。

その学びの原動力となっているのが赤ちゃんの頃から人が持っている「好奇心」です。

しかし、子供の頃は好奇心旺盛だった人も大人になるにつれて好奇心を失ってしまい成長が止まるため、過去の成功体験を自慢するといった時代錯誤のつまらない大人になってしまいます。

そんなつまらない大人にならないためにも、好奇心を失う原因を取り除かないといけません。

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無知を自覚しない

あなたは「無知の知」という言葉を知っていますか?

これはギリシャの哲学者のソクラテスが当時の知恵者と評判の人物との対話を通して、自分の知識が完全でなく自分は無知であることを知っている点で、知恵者たちよりも優れていると考えました。

そして、知らないことを知っている考えるよりも、知らないことは知らないと考える方が優れていると考えたことで生まれた言葉です。

私たちはこの知恵者たちのように、自分を過信して「凄く優れていないにしても平均よりは上だ」と実際よりも自己評価を高く見積もってしまいがちです。

そして、自分だけの知識と経験だけで「自分は何でも知っている」と思い込み、実際は学ぶべきことがあるのに無関心となり、自ら学ぶことをやめてしまいます。

好奇心は知っている情報と知らない情報のとの空白部分を埋めようとすることで高まる性質を持っていますが、新しい情報を学ばなければ好奇心は高まりません。

つまり、自分の無知を自覚しないで何でも知っていると思い込んで、学ぶことをやめた人は好奇心は失われてしまいます。

愛情不足や自信がない

1970年にジョン・ホプキンス大学のメアリー・サルター・エインスワースとシルヴィア・ベルは、愛着と好奇心の関係する実験を行いました。

実験では1歳の子供がたくさんのおもちゃがある部屋で母親と過ごすようすを観察して、途中で母親をいったん退出して一時してから母親が部屋に戻して、子供がどんな反応をするか観察するというもの。

母親から安定した愛着を与えられている子供は、母親が部屋に戻っていくると喜んで迎えるが、一時するとまた室内の探索やおもちゃで遊びはじめます。

しかし、母親と愛着関係に問題がある子供は、母親が部屋に戻ってくると喜びますが、また母親がいなくなる不安が強いせいか室内の探索やおもちゃで遊ぼうとしません。

つまり、不安を感じている子供たちは、新しい情報を得るための行動しなくなる傾向が高まり、好奇心が育ち難くなってしまいます。

これは大人になってからも変わらず、周囲の環境の影響で肉体的や精神的に追い詰められて心が不安定となると、生きることに精一杯となり、それ以外のことに意識を集中できなくなります。

好奇心を育てるには、知りたいことを深く探索するために生活に余裕ないといけませんが、生きることで精一杯で不安や恐怖心が強く自分に自信が持てないなら好奇心は失います。

そのため、自信過剰によって無知を自覚しないことは好奇心を失わせる原因となってしまいますが、逆に自信がないことも好奇心を失う原因となります。

「なぜ?」と疑問を持たない

好奇心旺盛な子供は2歳から5歳の間に約40000回も質問を繰り返すほどに、自分が触れた世界に疑問を持ち、これが何なのか説明を求めます。

しかし、大人になるにつれてある程度のことは過去の知識でカバーできるようになり、疑問を持たなくなることで好奇心を失っています。

好奇心は持っている知識と知らないこととの情報の空白が生じた時に、その空白を埋めたいと思う知的欲求のことなので、新しい知識を取り入れないと生まれません。

そのため、逆に「なぜ?」と疑問を持つようにして、自ら意図的に情報の空白を作ることで好奇心を高めることができます。

これを利用しているものが文学や映画、アニメ、ゲームなどで、私たちにあえて疑問を投げかけることでユーザーの好奇心を刺激して楽しませています。

例えば、ミステリーでは、事件を起こした犯人が誰なのかという疑問が投げかけられて、ストーリーが進むに連れて事件のヒントが少しずつ公開されていくため、好奇心が刺激されるためミステリーを楽しむことができます。

自分のストーリーにおいても、「なぜ?」と疑問を投げかけて好奇心を高めれば楽しむことができますし、何も疑問を持たなければ好奇心を失いつまらないものになるかもしれません。

ネットで簡単に答えを見つける

日本ではネットで検索することを「ググる」と言い、海外でも「グーグル」が動詞として使われるくらい誰でもネットが簡単に情報が手に入るようになりました。

しかし、その簡単さが好奇心を無くす要因となっています。

カリフォルニア大学の認知科学者ロバート・ビョークの研究では「苦労して学ぶ方が習熟度が高い」ということが明らかになっており、人は短時間で学ぶとうわべだけしか習得できない傾向が高く、学んだこともすぐに忘れてしまいます。

知識をすぐに忘れるため、新しい知識とすでに持っていた知識を関連させて考えられないことで創造性が乏しくなるため、新しい問題を解決したり、新しいアイデアが生まれなくなってしまうということです。

そして、知識は好奇心の源であるので、すぐに知識を忘れてしまうと好奇心は失われてしまいます。

つまり、ネットで情報を簡単に手に入れることは便利である一方で、より深く学べていないことで創造性や好奇心を台無しにしているということです。

また、ある程度の答えだけで満足してしまう私たちにも原因があり、知らないことに対して深く学ぼうと努力しないといけません。

これは教育にも言えることで、ただ単に子供に情報を与えるだけのネットのような教師は子供の習熟度を下げる要因であるため、むしろ子供に悪影響を与える存在です。

逆に優れて教師とは、子供に疑問を投げかけて意図的に情報の空白を作ることが上手い人であり、子供の好奇心を刺激できる人だと言えます。

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