ワーキングメモリで幸せホルモン「ドーパミン・セロトニン」分泌量に変化!

2019-04-30ドーパミン,セロトニン,ワーキングメモリ

脳機能であるワーキングメモリは、他の脳部位と連携して情報処理を行っているので、脳全体の機能を活性化してくれます。

それだけなくワーキングメモリは、幸福な感情をつくりだす脳内の神経伝達物質「ドーパミン」や「セロトニン」の分泌量にも関係しています。

もし気分が沈みポジティブになれないという人は、ワーキングメモリを鍛えることでそんな悩みもなくなるかもしれません。

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強いワーキングメモリでドーパミンが増える

神経伝達物質のドーパミンは、学習でのやる気や達成感(快感)を引き起こしてくれる物質で、楽しいことをしているときに放出されます。

このドーパミンの産生量にワーキングメモリの強さが影響していることがわかっています。

カリフォルニア大学バークレー校の研究者たちが陽電子放射断層撮影法(PET)検査を活用して、ワーキングメモリとドーパミンの関係を調べました。

この実験では、まず被験者にワーキングメモリのテストを受けさせて、高得点グループと低得点グループに分けました。

そして、双方のグループにPET検査を受けてもらいドーパミン産生量を測定しました。

すると、ワーキングメモリの高得点グループの方が大量のドーパミンを産生し、低得点グループはドーパミン産生が少ないことがわかりました。

つまり、ワーキングメモリの強さはドーパミンの分泌量に関係しており、ワーキングメモリを鍛えればドーパミン分泌が増えるということが言えます。

【ドーパミンについてまとめ】神経伝達物質のドーパミンとは?

ワーキングメモリの活用でセロトニンが増える

神経伝達物質のセロトニンは、深い満足感や長期にわたる幸福感と関わっており、精神を安定させる効果があるため抗うつ剤などはセロトニンを増やしています。

この脳内のセロトニン量にワーキングメモリの活用が関係していることがわかっています。

ドイツのハンインリッヒ・ハイネ大学のリューディガー・グラントらは、ワーキングメモリとセロトニンの関係を調べようと陽電子放射断層撮影法(PET)検査を行いました。

すると一連の顔を覚えるといったワーキングメモリを活用する課題に取り組んでいるあいだ、被験者の脳内ではセロトニン量が増大することが判明しました。

その逆にワーキングメモリを活用しない課題の場合は、セロトニン量が増えないという結果がでました。

つまり、ワーキングメモリを活用しさえすれば、セロトニン分泌量が増えて幸福感が強められるということです。

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