強いワーキングメモリが影響を与えるマネジメント能力

2019-05-02仕事, ワーキングメモリ

成功するために必要なスキルの一つにマネジメント能力があり、努力して自己管理をしようとする人も多いと思います。

研究では、強いワーキングメモリは「情報」「時間」「ストレス」「リスク」の管理能力に影響することがわかっています。

そのためワーキングメモリを鍛えると自己管理もしやすくなります。

スポンサーリンク




情報を管理する

ワーキングメモリの働きは、他の脳部位とともに「知識」「感情」「数学」「言語」などの情報を処理することです。

そのため、強いワーキングメモリであれば、より多くの、より早く、より正確な情報処理能力を発揮することができます。

ただ注意点もあり、その人が持つワーキングメモリでは処理しきれない情報が押し寄せるとフリーズする点です。

このような情報過多となると、子供から大人まで分析力や決断力、推論などの戦略的思考を放棄して、感情や本能の赴くままに決断をくだしてしまいます。

このワーキングメモリのフリーズを防止するには、選択肢を減らして自分に扱える範囲のデータだけを検討することです。

時間を管理する

ほとんどの人のとって時間は平等であり、限りある時間をどのように使ったかが、他人との成果の差になります。

なので、生産性を上げるには時間管理をして、より少ない時間でより多くのことをすることが大事になります。

この時間管理において、ワーキングメモリは時間を有効活用して、目の前の作業を素早く終わらせる力になってくれます。

ロンドン大学キングス・カレッジのカティア・スミスは、認知的時間管理の研究で脳の画像観察を行いました。

認知的時間管理とは、ある作業に費やす時間の量を見積もり、その作業に割り当てる時間を管理することを意味する造語です。

画像観察の結果、タイミングに関わるタスクをしているときは、ワーキングメモリの基盤である前頭前皮質が活性化していることが明らかになりました。

つまり、ワーキングメモリは時間の経過を追い、行動を起こすべきタイミングをはかっており、時間管理に活用されているということです。

ストレスを管理する

現代人にとって問題となりがちなストレスですが、ワーキングメモリの研究では強いワーキングメモリがストレスに対して予防接種の役割を果たすことがわかっています。

マウントサイナイ医学大学院のレイチェル・イェフーダとイェール大学医科大学院の共同研究者らは、精神的な外傷が残るほどの大きなストレスがかかる状況におけるワーキングメモリの役割を調査しました。

調査では戦争で心的外傷ストレス障害(PTSD)を経験した退役軍人、家族を無くした人、初期の乳がん患者、天才を生き延びた人たちを対象に調査を行いました。

するとワーキングメモリが関わるスキルが、ストレスに対処するうえで大きな役割を果たしていることが判明しました。

しかし、逆にワーキングメモリを深く傷つけるのもストレスです。

ラトガース大学のマウリシオ・デルガドは、被験者に両手を水に浸してストレスを与える実験を行いました。(この方法は被験者を傷つけることなくストレスを誘発する方法として心理学的に認められている)

その後、被験者に金融商品への投資結果の良し悪しを判断してもらうと、被験者はじっくり考えることなく感情のまま結論をだす傾向が強くなりました。

また、イェール大学のエイミ・アーンステンらの研究では、ラットにプロテインキナーゼCを使ってストレスを与えて、ワーキングメモリに及ぼす負の効果を調べました。

この実験でもラットはストレスが多くなるほど、ワーキングメモリが機能しなくなって、判断力が鈍くなり、ひどく注意散漫になり、衝動的行動をとるようになりました。

リスクを管理する

人生では学校の勉強のように正解と不正解の二択だけの選択肢ではなく、無数の選択肢の中からリスクに見合った決断をしなければいけません。

リスク計算は人生の大きな決断をくだすうえで欠かせないもので、ワーキングメモリは状況に応じてリスクと報酬を見積る能力でリスク管理をしてくれます。

仕事選びは人生での大きな決断の一つであり、リスク管理が必須です。

例えば、まず仕事選びでは、入社しても会社が潰れたら元も子もないので、その分野の将来性を見積ることが必要です。

次世代はキャッシュレス社会となって銀行の必要性がなくなり、AIも導入しやすく、リストラが決まっている銀行員を仕事選ぶ人はリスクが高いと考えるのが普通です。

他にも未だに年功序列の会社は、頑張っても昇進できる見込みがないので、優秀な人は転職する可能性が高いため、将来的には会社が傾く可能性があります。

このように情報を精査してリスク評価をして、さまざまな決断するタスクは、日常生活にも無数にあります。

そんな時に強いワーキングメモリはリスク管理能力を発揮して決断力を強めてくれます。

【強いワーキングメモリの効果まとめ】【脳科学】強いワーキングメモリの効果 | 人生の成功や幸せ、学習能力、スポーツに影響

スポンサーリンク