愛情・絆・信頼・思いやりに関する幸せホルモン「オキシトシン」とは?

2017-05-08オキシトシン

幸せホルモンといえば「セロトニン」ですが、他にも「オキシトシン」は幸せホルモンと言われています。

幸せホルモン「オキシトシン」は、人間関係で欠かせない「愛情」「思いやり」「信頼」などと関係があると一般的に言われていますが、どんなものか詳しく知らない人も多いです。

なので、今回は幸せホルモン「オキシトシン」が人間の体の中でどんな働きをしているものなのか紹介していきます。

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オキシトシンとは?

オキシトシン(Oxytocin)とは、脳の視床下部(室傍核と視索上核)の神経分泌細胞から作られて、下垂体後葉から分泌されるホルモンです。

オキシトシンは、2つのシステイン、イソロイシン、チロシン、グルタミン、アスパラギン、プロリン、ロイシン、グリシンの9つのアミノ酸が結合してできたペプチドホルモンです。

人間関係の形成に影響したり、ストレスを緩和して幸福感を得られるホルモンとして知られており、効果や分泌方法からオキシトシンには別名も多数存在します。

  • 幸せホルモン
  • 愛情ホルモン
  • 包容ホルモン
  • 抱擁ホルモン
  • 思いやりホルモン
  • 絆ホルモン
  • 信頼ホルモン
  • 癒しホルモン
  • 母乳ホルモン

オキシトシンの別名が指し示す通り、人間にとってなくてはならず、重要な働きをしてくれるホルモンであることがわかります。

「妊娠・出産・授乳」女性に欠かせないオキシトシン

オキシトシンは1906年にイギリスの脳科学者ヘンリー・デールが出産を早めるホルモンとして発見されました。

哺乳類しか分泌されず、妊娠・出産、授乳と深い関係があることから、昔からオキシトシンは母親だけが分泌するホルモンだと考えられていました。

しかし、最近の研究では妊娠していない女性や男性にも分泌されており、様々な効果があることが分かっています。

オキシトシンには筋肉を収縮させる作用があり、妊娠・出産する母親に与える効果は、子宮の筋肉を収縮させて陣痛を促したり、乳腺の周囲の筋肉を収縮して母乳分泌を促す効果があります。

医学的場面でも子宮収縮薬や陣痛促進剤としてオキシトシンが使われているようです。

オキシトシンは共感力を高め社会性を強化

オキシトシンが、愛情ホルモンや信頼ホルモンといった別名を持つのは、オキシトシンが共感力を高めて社会性を強化するホルモンだからです。

オキシトシンで人は共感する

プレーリーハタネズミは、生涯を厳しい環境で過ごすため、いつも死と隣り合わせで生活をしており、多くの仲間の死に立ち会います。

エモリー大学の研究グループは、生涯でストレスや悲しみが多いプレーリーハタネズミが、助けを必要とする仲間を認識して慰めることを発見しました。

プレーリーハタネズミは、社交的で一夫一妻性の動物であり家族の絆が強いことで知られています。

そのため、不安や恐怖を持つ仲間やパートナーの毛づくろいをして相手を慰め、自分も眉をあげるなど、相手と同じような状態となって不安や恐怖といった共感を示します。

そして、人間と同じように共感を示す行動はオキシトシンの影響で、実際にオキシトシンの拮抗薬(ブロッカー)を注射したプレーリーハタネズミは、不安や恐怖を感じている仲間と接しても、慰めたり共感を示さないようになりました。

オキシトシンで自閉症が改善する

金沢大学の研究で、知的障害のある自閉症患者やアスペルガー症候群患者に、オキシトシンを投与したところ発達障害の自閉症スペクトラム障害(ASD)症状が改善が見られました。

具体的には…

  • 今まで目を合わさなかった患者が、医師の目を見るようになり、時に笑顔を浮かべるようになった。
  • 両親が後ろから名前を呼ぶと振り向いて返事をするようになった。
  • 今までオーム返しの返答で会話が成り立たなかった患者に、はい・いいえで答えられる簡単な質問をすると返答できるようになった。
  • IQテストを受けられるようになった。

また、東京大学の研究でも、発達障害の自閉症スペクトラム障害(ASD)にオキシトシンを点鼻薬スプレーで吸引することで、機能低下していた内側前頭前が活性化され、それと共に対人コミュニケーション障害が改善されました。

しかし、点鼻薬を数ヶ月服用するだけで改善効果があると実証されているものの、日本をはじめ世界のすべての国でオキシトシンを自閉症治療に使用することは薬事法で認められていません。

そのため、点鼻薬スプレーを服用することは自己責任です。

オキシトシンの効果を詳しく知ろう!

オキシトシンの働きによって、出産・授乳での効果や共感力を強める効果があることが分かりました。

特に愛情表現が下手だったり、文化的に体の接触が少なく人間関係が希薄な日本人にとっては共感力を強める「オキシトシン」の効果は重要な働きがあります。

次回は「オキシトシン」の分泌を促し共感力を強化することで得られる効果について紹介していこうと思います。

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