芸術的才能や知識欲の個人差が決まる「経験への開放性」が生まれる原因【性格心理学】

2017-07-29性格心理学

プロのミュージシャンや絵描き、作家のような才能豊かな芸術家に憧れる人も世の中には多いのではないでしょうか?

あるいは専門知識が豊富で、いろんなことを幅広く知っている知識人にも憧れます。

では、このような芸術家や知識人のような才能はどこから来るのでしょうか?

その答えはビックファイブの性格特性である「経験への開放性が生まれる原因」を知ること理解できます。

スポンサーリンク

経験への開放性とは?

経験への開放性は、定義が難しくためパーソナリティ心理学者によって意見が分かれており、別名「文化」「知性」「経験への開放性」「知的好奇心」「探究的知的好奇心」「遊戯性」などと呼ばれます。

経験への開放性が強い人は余暇の活動が特徴的であり、あらゆる種類の文化的・芸術的活動にどれほど関わっているかを強く予測することができます。

例えば、暇な時間がある時に文化的・芸術的な活動をまったくしない人もいますが、経験への開放性が強い人は暇な時間に「読書」「絵描き」「画廊・劇場に行く」「演奏」といった活動をします。

(※ただし、テレビドラマを見たり、恋愛小説を読むといった比較的努力しない活動は当てはまりません。)

このような傾向から経験への開放性が強い人は、次のようなものを好む傾向にあります。

  • 芸術性を追求する。
  • 創作する。
  • 革新的なもの。
  • 変化や多様性。
  • 美意識や洗練されたもの。
  • 複雑なもの。
  • 思慮深く分析的に見ること(研究)
  • 空想
  • 社会的規範への挑戦。

また、経験への開放性が弱い人は、逆に習慣を好むので変化や多様性を好まず、現実的で保守的な人です。

経験への開放性の個人差を生む「統合失調症の遺伝子」

パーソナリティ特性の経験への開放性が強い芸術家タイプの人は、統合失調症やシナスタジア(共感覚)といった障害との関連があり、以下のリストのような体験をする人が多いようです。

  • 幻聴・幻覚
  • 霊体験
  • 自己の境界の喪失
  • 日常の光景に特別な意味を持つ
  • 何らかの力によって脳に信号が伝わった(神の啓示を受けた)
  • 文字や音に色を感じる
  • 形に味を感じる

このように芸術家タイプの人は統合失調症の患者と同じくらい異常体験をしますが、実際の統合失調症の患者のような「情動の平板化、社会的引きこもり、モチベーションの欠如」といった症状はないようです。

ただ近年、統合失調症や双極性障害(躁うつ病)に共通した遺伝子を持つ人は、創造性が高くなることが分かっており、プロの芸術家にはこの創造性を高める遺伝子を持つ確率が一般の人よりも高いことも実証されています。

裏を返せば経験への開放性が強い芸術家タイプの人は、統合失調症や双極性障害(躁うつ病)になる可能性が高いのでリスク注意が必要です。

また、同じ経験への開放性が強い人で、科学やテクノロジーに新機軸を作り出す人々がいますが、病気のリスクがあるのは芸術家タイプに限ります。

経験への開放性が強い人がクリエイティブな理由

経験への開放性が強い芸術家タイプと拡散的思考テストの成果には有意な相関関係があり、統合失調症の患者は健常者よりも拡散的思考課題で優れた成果を出します。

(※拡散的思考とは、1つの既知なものに対して考えをめぐらせていき、新しいアイデアを出す思考法で、連想ゲームのようなものです。)

また、「猫・扉・ビン」といった意味が異なる3つの単語について、意味が近いか評価してもらうと、普通なら独立したものと評価するが、芸術家タイプの人や統合失調症の患者は意味が近く関連性があると評価するそうです。

つまり、経験への開放性が強い芸術家タイプの人は、拡散的思考を得意としているので物事に対する連想の広がりが大きく、全く意味がないものでも関連性を見出すことができる人です。

ということは、自分がもっとクリエイティブになって、いろんなアイデアを出せるようになりたい場合は、拡散的思考を鍛えて物事の関連性を見出すことでクリエイティブになれるということです。

【ビック・ファイブ一覧】性格分析・自己分析のパーソナリティ5因子モデル「ビック・ファイブ」とは?【性格心理学】

スポンサーリンク