大人が勉強しない理由!知的好奇心を失う4つの原因

2017-11-24教育・習い事,CQ(好奇心)

ネットの普及で情報スピードが加速した現代では、続々と新しい情報が出てきて変化のスピードが激しい時代です。

こんな時代を生き残るには、日々新しいものに目を向けて学び、成長することが必要で、その鍵となるのが「好奇心」。

しかし、子供の頃は好奇心旺盛なのに、なぜか大人になるにつれて好奇心を失ってしまい学ぶことを止めてしまいます。

そこで大人が勉強しない理由である好奇心を失う原因について紹介します。

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無知を自覚していない(自信過剰)

あなたは「無知の知」という言葉を知っていますか?

これはギリシャの哲学者のソクラテスが、当時の知恵者と評判の人物との対話を通して「自分の知識が完全ではないことに気がついている、言い換えれば無知であることを知っている点において、知恵者と自認する相手よりわずかに優れている」と考えたことに由来する言葉です。

好奇心を失ってしまう人は、この自分の無知をしらない知識者と同じで、自分を過信しています。

心理学の調査でも大多数の人は「自分の能力は平均よりは上だ」と実際にテストして出た結果よりも自己評価を高く見積ります。

自分に自信がある人ほど自分は優れた人間だと思い込むやすいので、まだまだ学ぶべきことがあるのに、それには関心を向けずに自ら学ぶことをやめてしまいます。

つまり、自分の無知を自覚しないで自分は優れた人間だと勘違いする人は、新しいことを学ぼうとしないので、好奇心が失われてしまいます。

愛情不足や自信がない

1970年にジョン・ホプキンス大学のメアリー・サルター・エインスワースとシルヴィア・ベルは、愛着と好奇心の関係する実験を行いました。

実験では1歳の子供がたくさんのおもちゃがある部屋で母親と過ごすようすを観察して、途中で母親をいったん退出して一時してから母親が部屋に戻して、子供がどんな反応をするか観察するというものです。

母親から安定した愛着を与えられている子供は、母親が部屋に戻っていくると喜んで迎えるが、一時するとまた室内の探索やおもちゃで遊びはじめます。

しかし、母親と愛着関係に問題がある子供は、母親が部屋に戻ってくると喜びますが、また母親がいなくなる不安が強いせいか室内の探索やおもちゃで遊ぼうとしません。

つまり、愛着不足の子供たちは、不安が強いことで周囲の新しい情報を得るための行動しなくなる傾向が高まり、好奇心が育ちにくい傾向があるということです。

これは大人になってからも変わりません。

生活に余裕がなく不安や恐怖心、ストレスなどで心が不安定で自分に自信が持てないと、生きることだけで精一杯で新しいことを学ぼうなんて思えませんし、諦めも早くなります。

なので、大人でも不安を感じやすくて自分に自信が持てない人は、好奇心を失いやすくなります。

「なぜ?」と疑問を持たない

そもそも好奇心とは、自分が持っている知識と知らない情報との空白が生まれることで、その空白を埋めたいという欲求のことです。

子供は2歳から5歳の間に約40000回も質問を繰り返すほど好奇心旺盛です。

これは子供が触れた世界に疑問を持ち、これが何なのか説明を求めることで、自ら意図的に情報の空白を作って好奇心を高めているからです。

しかし、大人になるとある程度のことは過去の知識でカバーできるようになるので、大人は疑問を持たなくなります。

この「なぜ?」と疑問に持たないことで、大人は新しい知識を学ばなくなり好奇心を失ってしまいます。

なので好奇心を失わないためには、大人も子供のように「なぜ?」と疑問に思って学ぶ姿勢を持つことが大事です。

ネットで簡単に情報を得る

ネットで検索することを「ググる」と言いますが、海外でも「グーグル」が動詞として使われるくらいネットで検索することが当たり前になりました。

ネットで情報を簡単に手に入れられることは便利な社会ですが、そのネットで簡単に情報を得ることが好奇心を無くす要因となっています。

カリフォルニア大学の認知科学者ロバート・ビョークの研究では、人は短時間に学ぶだけでは知識をすぐに忘れてしまうので習得できない傾向が高く、逆に苦労して学ぶ方が習熟度が高くなることが分かっています。

知識は好奇心や想像力、思考力などの源であるので、すぐに知識を忘れてしまうと想像力や思考力、好奇心は失わるということです。

しかし、最近では下手な教育よりも子供にネットを与えた方が「習熟度が高いのでは?」という考え方もあります。

ただ個人の目的達成や知的好奇心を満たすために何を学べば良いか誰も教えてくれないという問題がありますし、個人の努力も必要です。

なので、ネットでの教育はもともと知識欲が強い人なら良いですが、そうでない人は知識の探求よりも快楽を満たすためにネットを使う可能性が高いでしょう。

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