楽観主義者か悲観主義者かタイプ分けする「説明スタイル」とは

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楽観的な人は物事を前向きに捉えて努力を継続するため成功しやすく、悲観的な人は成功しない上にうつ病になりやすいです。

そんな楽観主義者(オプティミスト)と悲観主義者(ペシミスト)を分けるのは、その人が持つ「説明スタイル」です。

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説明スタイルとは

人が不幸な出来事にあって何も解決策が見つからずに、どうする事もできないと感じ無気力になる事を、ポジティブ心理学では「学習性無力感」と言います。

学習性無力感(無気力)になると、少しだけ努力すれば解決できる問題だとしても、努力する事を諦める人間になってしまいます。

そして、ポジティブ心理学では学習性無力感になりやすいタイプの人が明らかになっており、不幸な出来事を自分にどのように説明するかという「説明スタイル」の違いによってタイプ分けされます。

具体的には、不幸な出来事を楽観的に自分に説明する人を楽観主義者(オプティミスト)で、不幸な出来事を悲観的に自分に説明する人を悲観主義者(ペシミスト)と説明スタイルの違いでタイプ分けします。

楽観主義者は人生を前向きに捉えるため成功や幸福、健康を手に入れますが、悲観主義者はマイナスの面だけに注目するため、自分で不幸を呼び寄せてうつ病にもなってしまいます。

説明スタイルの重要な3要素

楽観主義者(オプティミスト)と悲観主義者(ペシミスト)を分けるのは、自分たちに起きた不幸な出来事をどのように自分に説明するかという説明スタイルの違いでした。

そして、説明スタイルには「永続性」「普遍性」「個人度」と重要な3要素があります。

永続性:幸福と不幸な出来事が(永続的 or 一時的 )

説明スタイルの永続性とは、幸福や不幸な出来事が永続的でずっと続くものと考えるか、一時的なものと考えるかというものです。

私たちは大なり小なり人生で不幸な出来事に見舞われてしまいますが、そんな時に問題の原因を解決しないで、すぐにあきらめてしまう人たちがいます。

すぐにあきらめてしまう人は、自分に起きた不幸な出来事は永続的であり、悪いことは続くもので、いつまでも自分の人生に影響を与えると悲観的に考えます。

一方、すぐにあきらめずに努力する人は、不幸な出来事を一時的なものだと信じて楽観的に考えます。

不幸で永続的な説明スタイル(悲観主義者)

  1. 自分はもう立ち直れない。
  2. 頑張っても決して上手くいかない。
  3. 友達はいつもしつこいから嫌いだ。

不幸で一時的な説明スタイル(楽観主義者)

  1. 自分は疲れているだけだ。
  2. 頑張りが足りないから上手くいかない。
  3. 今日、友達は虫の居所が悪かったんだろう。

また、良い出来事の永続性の説明スタイルは逆になり、悲観主義者は幸福を一時的に考えて、楽観主義者は永続的に考えます。

幸福で一時的な説明スタイル(悲観主義者)

  1. 今日はラッキーだ。
  2. 自分は努力する。

幸福で永続的な説明スタイル(楽観主義者)

  1. 自分はいつもラッキーだ。
  2. 自分は才能がある。

永続的な説明スタイルなら「いつも」「決して」「特性」「能力」などの説明をして、一時的な説明スタイルなら状況を限定する「最近」「ときどき」「努力」などで説明します。

普遍性:幸福と不幸な出来事が(全般的 or 特定)

説明スタイルの普遍性とは、幸福や不幸な出来事が特定の理由によるものか、全般的な理由によるものかというものです。

例えば、悲観的な人が失敗をすると、一つのことが上手くいかないだけで全てがダメになってしまうという思い込みをしがちです。

このように不幸に普遍的な説明をつける人は、ある一つの分野で挫折すると全てを諦めてしまいます。

一方で不幸に特定の説明をする人は、その分野で無力になるかもしれませんが、他の分野では努力し続けることができます。

不幸が全般的な説明スタイル(悲観主義者)

  1. 大人は皆んな信用できない。
  2. テストの点数が低いから私はバカだ。
  3. 人間関係は苦手だ。
  4. 自分は才能がない。

不幸が特定な説明スタイル(楽観主義者)

  1. この大人だけは信用できない。
  2. テスト勉強が不十分だった。
  3. この人と自分は合わないだけだ。
  4. この分野は自分に向いていない。

また、良い出来事の普遍的な説明スタイルは逆になり、悲観主義者は幸福を特定する考え方をして、楽観主義者は幸福を全般的な考え方をします。

幸福が特定な説明スタイル(悲観主義者)

  1. 私は理数系が得意だ。
  2. 私は友達に好かれている。

幸福が全般的な説明スタイル(楽観主義者)

  1. 私は頭が良い。
  2. 私はみんなに好かれる。

個人度:幸福と不幸な出来事が(外向的説明 or 内向的説明)

これまで説明スタイルの永続性と普遍性を紹介しましたが、説明スタイルには個人度というもう一つの観点があります。

説明スタイルの個人度とは、不幸な出来事が起こった時に自分を責める内向的説明するか、他の人や状況を責める外向的説明をするかです。

内向的説明をする人は、失敗をしたときに自分を責めてしまうため自己評価を低くしがちで、自分は才能がない、誰にも愛されないと思ってしまいます。

一方で外向的説明をする人は、失敗しても他人や状況を責めるため自尊心を失わないため、内向的説明をする人よりも自分のことが好きな人です。

不幸が内向的な説明スタイル(低い自尊心)

  1. 自分はバカだ。
  2. 自分にはギャンブルの才能がない。

不幸が外向的な説明スタイル(高い自尊心)

  1. あいつらはバカだ。
  2. ギャンブルで負けたのは、今日ついていないせいだ。

また、良い出来事の個人度の説明スタイルは逆となり、悲観主義者は外向的説明スタイルとなり、楽観主義者は内向的説明スタイルとなります。

幸福が外向的説明スタイル(悲観主義者)

  1. 偶然に幸運に恵まれた。
  2. 勝てたのはメンバーのおかげだ。

幸福が内向的説明スタイル(楽観主義者)

  1. 私は幸運を逃さない。
  2. 私がいたから勝てた。

幸福を招いたのは、他の人や状況のおかげではなく、自分が幸福を招いたのだと信じる人は、自分を好きだと思う傾向にあります。

希望を持てるかはどうかは永続性と普遍性で決まる

夢を叶えることや目標達成のためには継続した努力をする必要がありますが、なかなか努力に見合った成果がでないと、だんだん無気力(学習性無力感)になってしまいます。

無気力を回避するには、正しい努力の方法を身につけて成果を出し続けることも大事ですが、何よりも大切なのは夢は叶うという「希望」を持ち続けることです。

では、希望とは何で出来ているのでしょうか?

答えは簡単です。希望が持てるかどうかは、説明スタイルの永続性と普遍性が楽観的であれば希望を持つことができ、無気力(学習性無力感)を回避することが出来ます。

つまり、不幸な出来事で説明スタイルが一時的で、かつ特定的であれば、不幸は永遠に続かずその状況だけに当てはまることだと思い希望が持てます。

逆に不幸な出来事で説明スタイルが永続的で、かつ全般的であれば、不幸は永遠に続き全てにおいて当てはまるため、希望が持てないばかりか絶望しかありません。

希望がなく絶望的

  1. 私はバカだ。
  2. 大人は嘘つきで信用できない。
  3. しこりがガンである確率は5割だ。

希望がある

  1. 私はその時疲れていた。
  2. この人は嘘つきだが他の人は違う。
  3. しこりがなんでもない確率は5割だ。

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