太りやすい体質は腸内細菌が原因!太る菌と痩せる菌とは?
「太りやすく、痩せにくい体質」「意思が弱く食べ過ぎる」、そんなダイエットの悩みは尽きることがありません。
でも、それってあなたのせいではなく腸内細菌が原因かもしれません。
「食べたいもの」は腸内細菌が決めている?
私たちは運動したとき、頭を使ったとき、仕事をしたときなど、肉類や甘いものが食べたいと思うことがあります。
でも、それは自分が思っているのではなく、腸内細菌があなたに「これ食べたい!」と思わせている可能性があります。
2014年のカリフォルニア大学での研究では、腸内細菌には脂肪と砂糖を好む菌があり、「人間の摂食行動に影響を与えている」と言っています。
そして、食べ物を変えると24時間以内に腸内フローラが変化するとも述べています。
また、腸と脳にはお互いに影響していることを腸脳相関と言われ、「ストレスを感じると腹痛がする」といった経験をした人も多いですし、幸せホルモンであるセロトニンやドーパミンを腸内細菌が合成しています。
この点を加味すると腸内細菌が、自分の繁殖に有利な栄養素を人間に食べるように仕向けている可能性を感じます。
高カロリーが好きな太る菌「フィルミクテス門」
腸内細菌には脂肪と砂糖の高カロリーが好きな菌がいると説明しましたが、その人間を太らせる菌を「フィルミクテス門」という細菌グループです。
太る菌であるフィルミクテス門の細菌の働きは、主に食べ物を分解してエネルギーや栄養に変える働きを持っています。
この太る菌が知られるようになったのは、腸内細菌の特徴を活かした「便移植療法」という治療法からでした。
2013年にオランダの研究で、下痢症状がある「クロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)」の患者に、従来の抗菌薬治療と便移植療法で効果比較をしました。
すると、便移植療法が治癒率80~90%に達するというすごい結果になりました。
この研究から便移植療法が世間的に広まりましたが、便を移植した患者にある現象が起きるようになりました。
それは肥満の人の便を移植された人が、今まで痩せていたのに急に太ってきたのです。
この現象は2006年のワシントン大学の研究で、太ったマウスから採取した腸内細菌を普通のマウスに移植して、その後に普通のマウスが肥満になったことでも確かめられています。
もしも、あなたが肥満に悩んでいるのなら、腸内で太る菌である「フィルミクテス門」が増殖しており、あなたに高カロリーの食事をするように操作されているのかもしれません。
低カロリーが好きな痩せる菌「バクテロイデス門」
腸内細菌には、太りやすい菌もいれば逆の細菌もおり、それは低カロリーを好む痩せる菌である「バクテロイデス門」という細菌グループです。
このバクテロイデス門の細菌を腸内で増やすと痩せられるのは、この痩せる細菌が水溶性食物繊維をエサ(発酵分解)にして短鎖脂肪酸を作るからです。
短鎖脂肪酸とは脂肪酸のひとつで、人の腸内細菌は「酢酸」「プロピオン酸」「酪酸」といった種類が作られています。
そして、短鎖脂肪酸が増えたことで、脂肪の吸収が抑えられたり、脳に酢酸が届くと「食欲を抑えなさい!」と信号を出すので、食べ過ぎ防止になります。
つまり、痩せる菌は短鎖脂肪酸を多く作るので、脂肪吸収や食べ過ぎ防止になってダイエット効果が得られるということです。
なので、もしも「無理なダイエットをしたくない」「いつもスリムな体でいたい」「健康的に痩せたい」「太りにくく、痩せやすい体質にしたい」と思う人は、痩せる菌を増やすダイエットをやると良いかもしれません。
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