依存症や発達障害ADHDのリスク大!弱すぎる誠実性による障害と悪影響

2018-09-07性格心理学,メンタルヘルス,発達障害

誠実性が弱い人は自制心がなく衝動的になりやすい性格をしているので、「気分屋」「好きなこと以外に集中力がない」「計画性がない」「浪費家」といった特徴があります。

そして、さらに極端に誠実性が弱い人は、依存症や発達障害のADHDのリスクが高いため、注意と治療が必要です。

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依存症のリスクが高い

ビック・ファイブの特性5因子の誠実性は、人が内にもっている基準や規律、目標、プランといったものに固執する因子であり、それは自制心や意志の力があってこそ成り立ちます。

極端に誠実性が弱い人は、自制心がなく衝動的なので、刺激や快感に歯止めが効かなくなり、依存症になるリスクが高くなります。

例えば、外向的な人は内向的な人よりも快感を得ることが好きなので、多量に飲酒したり、興奮するギャンブルやスリリングな勝負、恋愛やセックス、ドラックなどから快楽を得ようとする可能性が高いです。

もしも、その外向的な人が同時に誠実性が強い人なら、衝動的な行動によって大きな快感を得たとしても、それが自分に不利益なら強い自制心によって二度と同じことはしません。

しかし、誠実性が弱い人は自制できないため、それが自分の不利益になると知っていて「もう止めたい」と思っていても、快楽や興奮を求める行動を何度も何度も繰り返してしまい依存症になってしまいます。

依存症の種類と特性5因子の関係

自分をコントロールできなくなる依存症には、「物質依存」「行為・プロセス依存」「人・関係依存」の3つの種類があります。

簡単な概要は次の通りです。

  • 物質依存:アルコール、カフェイン、たばこ、処方薬、違法薬物などの物質に執着・依存する。
  • 行為・プロセス依存:ギャンブル、買い物、盗癖、ネット、ゲーム、スマホ、セックス、浮気など行為自体に執着・依存する。
  • 人・関係の依存:女性・男性依存、DV、ストーカーなど特定の人や人間関係に依存する。

極端に弱い誠実性は、分類に関係なくすべての依存症のリスクを高めるのですが、他の特性5因子には依存症と関係するものがあります。

その一つが先ほど説明した外向性で、弱い誠実性と強い外向性を持つ人は「物質依存」や「行為・プロセス依存」になりやすい傾向にあります。

もう一つが社会性に関わる調和性で、弱い誠実性と強い調和性を持つ人は「人・関係の依存」になりやすい傾向にあります。

発達障害のADHD(注意欠陥・多動性障害)と関係が深い

特性5因子論のビック・ファイブでは、誠実性が弱い人の特徴が発達障害のADHD(注意欠陥・多動性障害)の症状にきわめて近いことから、極端に弱い誠実性とはADHDだと考えられています。

ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは、ASD(自閉症スペクトラム障害)と並ぶ発達障害で、主にに「多動性」「衝動性」「不注意」といった症状があります。

ADHDの症状は次の通りで、少なからず誠実性が弱い人の特徴と共通する部分があります。

  • 多動性:手足をモジモジさせてキョロキョロする、授業中に席から離れる、あちこち走り回る、じっとしてられないなどの特徴があります。
  • 貧乏ゆすりやペンをカチカチ、机を指でトントン、落ち着きなくそわそわするなど、目的がない動作が多い。おしゃべりに夢中になって途中の仕事を忘れる。ずっとおしゃべりする。
  • 衝動性:思慮深く考えないで簡単に物事を決める、気分屋でイライラしやすく小さな引き金で怒りを爆発させるという特徴がある。
  • 不注意:注意集中できない、注意の持続に問題がある、話しかけれれても聞いていないように見える、外部からの刺激により注意がそらされるという特徴があります。(迷子、ケアレスミス、忘れっぽい、約束が守れない、好きなことには過度に集中する)

また、ADHDは遺伝性が大きくADHDの親を持つ子供はADHDの罹患率が高いことや、ADHDの人は依存症と合併しやすいことからも、性格の特性5因子である誠実性の弱さの延長線上にあることは明らかです。

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