訴えを主張するべき相手とは?現状を変えるアイデアに肯定的な人の特徴
自分のアイデアを主張したり、問題を訴えたりするとき、アイデアと同じぐらい大切なのが、誰に主張するかです。
職場の人間や友人に自分のアイデアを話したとき、相手の反応にはパターンがあります。
肯定か、否定か、無視か。
もし反応が悪いなら、アイデアを話す相手を変えてみましょう。
今回は、あなたのアイデアを肯定してくれそうな人が、どんなタイプの人か紹介します。
現状を変えたいなら「親しみやすい人」より「気むずかしい人」
あなたが悩みを相談するとしたら、気むずかしい皮肉屋よりも親しみやすい人を選ぶと思います。
同じように、あなたが現状を変えるようなアイデアや問題を主張するとき、気むずかしい人よりも親しみやすい人に話した方が、味方になってくれると思うかもしれませんが、そうはなりません。
親しみやすい人は、まわりと協調し、基準にしたがうことを重視しているため、ことを荒立てて対人関係を乱すことを避けたがります。
一方の気むずかしい人は、他者や慣習に立ち向かうことを厭わないため、このような条件下では最高の味方になってくれます。
心理学者のステファン・コートの研究では、成人を対象に「親しみやすさ」と「気むずかしさ」の傾向を評価してもらう調査を行いました。
被験者には、3週間にわたって1日6回、自分の行動と感情を記録してもらった。
親しみやすい人が最も幸せを感じるのは、褒められたり、他者と笑いあったり、愛情表現するとき、他者を安心させるとき、他者を喜ばせるために妥協や譲歩したときでした。
反対に気むずかしい人が最も幸せを感じたのは、他者を批判してやりこめたり、他者と対立したり、反論したりしたときでした。
このように現状を変えるアイデアを主張するなら、体制に楯突くことも厭わない「気むずかしい人」が良いとわかります。
現状を変えるなら中間管理職への主張は非効率
社会科学者の研究によると、中間の立場の人は同調する傾向のあることが証明されています。
組織の大多数を占める中間層の立場は不安定です。
すでに、ある程度の地位や尊敬を得ていると、組織に逆らうと自分の地位を危険にさらします。
そのため、中間管理職が地位を保つためには、保守的になって集団に同調し、集団の一部として自分の価値があることを示した方が良いのです。
社会学者のジョージ・ホーマンズが言うには、「中間層の保守性には、高い社会的身分を望みながら、権利剥奪を恐れている人の不安が反映されている」そうです。
以上のことから、現状を変えるアイデアを中間層に主張したとしても、否定的な返事になりやすいので非効率です。
もしアイデアを主張するなら、中間層以外の層にするべきです。
トップの管理職と実績のない部下に発言すると効果的
前述のとおり、中間管理職の立場は不安定なので、彼らに現状を変えるアイデアを提案しても受け入れません。
もし、そのような提案をするなら、地位が揺るがない人間か、リスクを冒しても大丈夫な人間にするべきです。
社会科学では、トップの座にいる人は、ほかとは違うと思われているため、一般的でない行動をとるのが当たり前だとされてます。
同様に、地位の低い人はオリジナルな行動をとることで失うものはほとんどなく、逆に得るものばかりです。
研究によると、現状に異議を呈したことがある管理職は、新しいアイデアに対してより寛容で、他者から提案があっても、それを脅威と捉えない傾向があることがわかっています。
そして、このような管理職は、現状を擁護するのではなく、組織をよりよくすることを重視し、成長させようという意欲があるので、組織にひたすらしたがい、あげく欠点に目をつぶることがない。
そのため、あなたが管理職に現状を変えるアイデアを訴えた場合、貴重な部下の1人として見られやすくなります。
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