喜劇となるか悲劇となるか!恋愛感情が引き起こす恋の病について
愛は盲目と言われるように、燃えるような激しい恋愛をすると、人によって周囲が目に入らなくなってしまうことがあります。
それだけ恋愛感情は、私たちの人生を豊かに彩る素晴らしい一面を見せてくれます。
しかし、一方で激しすぎる恋愛感情による執着心が身を滅ぼすかねない事態に陥ってしまうということも。
このような恋愛感情が引き起こす恋の病について紹介します。
恋の病にかかりやすい人
恋に落ちた人は、まるで病気になったかのように日常生活がままならなくなります。
研究者によれば、この恋の病にかかりやすい人、恋に落ちやすい人は、次の3要素があると指摘しています。
- 自己評価が低い
- 人に頼らなければならない状態にあるとき
- 不安を感じているとき
この3要素をみると、年代的には思春期の青少年がいちばん恋に落ちやすいだろうと予測できます。
なぜなら、この年代は自己評価が低く、世の中に対する不安も強いからで、さらに身体的にもホルモンのバランスが変わるので、気持ちが揺れ動きやすいからです。
自己評価が低い
自己評価が低い人は、2つの面で恋に落ちやすくなります。
1つは、相手が自分にはない優れた点をたくさん持っていると思い、そこに惹かれる点。
もう1つは、自分が魅力的だと思っている人に愛されることで、「自分が劣っている」という気持ちを補おうとする点です。
この恋に落ちやすくなる2つの面は、実験でも確かめられています。
女子学生に「テストは不合格だった」と伝えてわざと自己評価を下げ、そとあと魅力的な男性に声をかけさせると、誘いに応じる確率はそうではない時よりも高くなります。
人に頼らなければならない状態にあるとき
私には美貌も才能もなく、助けてくれる人もいないといった、武器もなくひとりで世界に立ち向かい頑張らなければいけないと感じる人は、恋に落ちやすくなります。
ひとりは心細く、頑張るのは限界があります。
そんな時、誰かに守られ、勇気付けてもらうことが必要と感じてしまいます。
不安を感じているとき
性格的に不安を感じやすい人や、一時的に不安を感じている人は、恋に落ちやすくなります。
これは、いわゆる「吊り橋効果」と言われるものです。
吊り橋効果とは、吊り橋を異性と渡ると、恐怖のドキドキを恋愛のドキドキと勘違いして、相手が好きだと思ってしまうという現象です。
これも実験で証明されており、男子学生を対象に若く美しい女性を調査員にして、実際の高い吊り橋の上でアンケートを実施し、その後に女性調査員について質問をしました。
すると、女性調査員を魅力的と感じた学生は、同じ女性が事務所のなかで同じアンケートを行なった場合と比べて、はるかに多いという結果でした。
恋の病で起きるトラブル・合併症
病気や精神病のように、恋の病もかかってしまうと、日常生活に支障をきたすことがあります。
では、どんなトラブルがあるか紹介していきます。
大切なことをすべてほっぽり出す
恋の病にかかってしまうと、相手との甘い日常が頭から離れないせいか、普段は大切にしていることの優先順位が下がって、大切なことをほっぽり出すことがあります。
友人との約束を反故にしたり、仕事がおろそかになったり、不倫をして家庭を顧みなくなることもある。
期待が裏切られるとネガティブ感情に苛まれる
恋愛ではたびたび、自分の理想を相手に押し付けてしまいがち。
そんなとき、相手が思うように愛してくれない場合に、恐怖や嫉妬など否定的な感情に苛まれるようになります。
ある研究によると、相手の気持ちを得られないことに対する欠落感は薬が切れた時の麻薬中毒者にたとえられます。
自己評価が下がる
先述したように、恋の病にかかりやすい人は、自己評価が低いことが多く、相手と付き合うことで「自分が劣っている」という気持ちを補っています。
そのため、相手との関係がこじれると、自己評価が下がり、自分はダメな人間だと思うようになります。
そして、このストレスが原因で、うつ病になったり、免疫低下を引き起こして本当の病気になったりします。
しかし、関係が良好なら恋愛は薬としての効能によってプラスに働きます。
オランダの研究では、恋をしている人を健康診断すると免疫関係の数値が良好で、感染症にかかることが少ないとわかっています。
自殺の原因になる
失恋が原因で自殺する人は、大人では頻繁に起きないようですが、若年層では交通事故による死者と同じくらい自殺者数は多いようです。
汚職の原因になる
経済アナリストによると、世界のどこの国でも公金横領の一番の原因は、愛人を囲うための資金調達のためだそうです。
そして、その公金横領自体の総額は世界中で百億ドルを超えるとか。
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