完璧主義で意識高い系は注意!強すぎる誠実性による精神病
まじめで責任感がある人、意志が強く努力家な人といった強い誠実性による性格の特徴は、現代社会でメリットしかないように感じます。
しかし、強すぎる自制心や意志、バカ真面目で、道徳や倫理、規律に厳格すぎるというように、極端になると生活に悪影響がでます。
今回は強すぎる誠実性による精神病と、その症状によって生活に現れる悪影響について紹介していきます。
強迫性パーソナリティ障害(OCPD)になる
誠実性の強さに関係する精神病に、強迫性パーソナリティ障害(OCPD)というものがあり、似た名称に強迫性障害(OCD)がありますが別の障害です。
強迫性パーソナリティ障害の基本的特徴は、秩序や完璧性にとらわれて、柔軟性や開放性、効率性が損なわれます。
詳しい原因はわかっていませんが、極端に誠実性が強い人がなりやすい障害とわかっており、誠実性が強い状態で全成人の約2%が強迫性パーソナリティ障害の診断基準に当てはまります。
また、誠実性の平均レベルは男女で同じなのですが、強迫性パーソナリティ障害と診断される人のうち男性は女性より2倍多いです。
強迫性パーソナリティ障害の特徴
強迫性パーソナリティ障害の詳しい特徴は次のようなものがあり、誠実性が強い人は注意する必要があります。
プランに固執して融通が利かない
強迫性パーソナリティ障害の患者は、道徳や倫理、規則、リスト、スケジュール、自分のプランに固執して、融通が利かないという症状があります。
例えば、「朝7:00時に起きて、7時4分30秒までに歯磨きをして…、8時きっかりに家を出る」と秒分単位で平日のスケジュールを決めて、別に土曜や日曜のスケジュールを作ります。
もしスケジュールを変えなければいけない状況になると、自分が間違っており、時間を無駄にしているという不安や不快感を感じます。
そのためか活動の目的がスケジュールやプランが主眼となり、目標達成、リラックスする休暇、楽しい社交といった活動本来の目的を見失います。
また、自分が行う厳しい行動基準を他人にも求めようとして、仕事や家事などで他人が自分のやり方や手順と違うとイライラします。
すべて自分のやり方で物事を進めたいため、他人に仕事を任せないのも特徴です。
完璧主義者になる
強迫性パーソナリティ障害の患者は、規則や手順、形式、プランに固執するため、完全性や細部にこだわる完璧主義になり、本来の目的を達成できないことが多いです。
例えば、完璧主義な人は仕事で細かいことに気がつくので、時に重大なミスに気づいて会社の損失を防ぐことがあり、評価は悪くありません。
しかし、仕事の生産性という切り口だと、細部や完全性にこだわるあまりに仕事は遅く、何も完成させることができないことがほとんどです。
そのため、本来守らなければいけない締め切りや約束の時間に遅れ、周囲に迷惑がかかっていても、あまり気づきません。
禁欲的すぎて人間関係を損ない孤独になる
強迫性パーソナリティ障害の患者はプランに固執するため、プラン以外のことをあまり重要視しなくなり、禁欲的な生活になります。
例えば、どんな楽しみも、休日も、目的のない社交の時間も自分に認めようとせずに、常に仕事や生産的活動に没頭しようとします。
そして、十分な生活費があっても生活水準をあげないで現状維持し、極端な倹約をして将来のためにお金を厳しく管理します。
モノに対しても倹約家で「捨てるともったいない」と思い、家の中は整理されているが無用なものが増えて家族を困らせることもあります。
なので自分のプランに固執して禁欲的な生活をするので、他人の目には退屈で、心が狭く、頑固だと思われます。
以上ような理由から、強迫性パーソナリティ障害の人は、本人の幸せや人間関係を損ないやすく、孤独になりやすい障害です。
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