どんなメイクをすればモテるのか?心理学的に魅力が増すモテるメイクの特徴とは
女性はメイクをするだけで、自分に自信が持てたり、仕事に気合いが入ったりします。
このように身も心も自分の魅力を引き出してくれるのが、メイクの良いところ。
では主観ではなく客観的に見て、他人がより魅力的に思われるモテるメイクとは、どんなものなのでしょうか?
メイクで女性は魅力的になれる
1989年にキャッシュらは、「本当にメイクは魅力を増す効果」があるのか、メイクと魅力の関係について研究しました。
研究では、18歳から27歳のアメリカの女子大生37人を対象にして、すっぴんとメイク時の正面顔と全身の写真を撮影し、この写真の魅力度について8人の男性と8人の女性に9段階評定で採点させ、自分自身でも同様に評定を行わせました。
すると当たり前の結果ですが、メイクをすることによって魅力度が向上しました。
ただし、女性の評定者の場合はメイク時とすっぴんの魅力の差は生じませんでした。
また、この研究ではメイクアップは他人からの魅力度を向上させるだけでなく、自分自身の顔や身体の満足度も向上させていることが明らかになり、化粧は自分に自信を持たせ、その態度の変化が彼女らを魅力的にしている可能性もあることがわかりました。
メイクをすると男性に声をかけられやすくなる
2008年のゲーゲンの実験では、メイクの魅力増進効果を現実的なシチュエーションで明らかにしました。
実験では20歳と21歳の女性の協力者を使って、彼女らをすっぴん状態とメイク状態で水曜か土曜のバーで約1時間を一人で過ごさせ、彼女らが何人の男性から声を掛けられるか、入店してどのくらいの時間で声をかけられたかなどを記録しました。
もちろん結果は、メイク状態の方が早く男性が声をかけ、声をかけてきた男性の総数も多くなりました。
ウェイトレスがメイクをするとチップが上がる
バーの実験を行ったゲーゲンは、さらにウェイトレスのメイクとチップの関係についても実験を行っています。
彼らは、19歳と20歳の2人のウェイトレスに協力してもらい、4週間にわたってランチタイムに彼女らのうちどちらかがメイクありで、別の1人がメイクなしで勤務してもらいました。
そして、1人で来たボックス席の客からもらったチップの額を集計しました。
結果は、男性客でも女性の客でもメイクあり条件のウェイトレスに対してチップを渡す傾向があり、その金額もメイクあり条件の方が高いことがわかりました。
ナチュラルメイクとバッチリメイクはどっちが魅力的か
ここまでで、すっぴんよりもメイクありの方が魅力的とわかりましたが、ではどんなメイクの方法が最も魅力を向上させるのでしょうか?
この問題について、1991年に南イリノイ大学のワークマンとジョンソンは、もともとすっぴんの状態でも平均以上の魅力度をもつプロの女性モデルに協力してもらって実験を行いました。
実験では彼女らにすっぴんの写真、ナチュラルメイクの写真、バッチリメイクの写真を撮影し、この写真について85人の女子大生に魅力度を7段階で評定しました。
その結果、すっぴんは点が最も低くかったのですが、ナチュラルメイクとバッチリメイク点差は統計的な優位差がないことがわかりました。
また、この研究ではメイクの違いが印象形成の違いに影響をもたらすかも調査されています。
その結果、性格や気質に関することについてはメイクによって変化はありませんでしたが、道徳性の評定値だけが低下してました。
つまり、メイクは魅力度は向上させる代わりに、道徳性にネガティブな評価を引き起こす可能性があるとわかりました。
メイクの濃さと好感度の関係
メイクによって道徳性の評価が下がる問題について、2011年にエトコフらの研究で詳しく調べられています。
この研究では、20歳〜50歳の女性モデルの顔写真をデジタル加工して、ノーメイク、ナチュラルメイク、グラマラスメイクの3つの条件(順にメイクが濃くなる)を作り、この写真を見ての印象を評価させる実験を行いました。
その結果、魅力度はメイクが濃くなるに従って増加しました。
ただし、メイクを濃くすると「好感度」と「信頼性」がわずかながら減少傾向が見られました。
ナチュラルメイク最強説
メイクの実験では西洋人がモデルとなっているため、顔の作りが違う日本人にも同様なことが言えるかわかりません。
そこで、日本人についてもノーメイクとナチュラルメイク、ばっちりメイクを、日本人女性10人に施し、その印象を7段階で評価する実験をしました。
評定項目は、社会的魅力の「責任感がある」「信頼感がある」「仕事ができそう」と、プライベート的魅力の「親近感がある」「異性からモテそう」「仲良くなりたい」などの尺度でした。
また顔写真については、時間制限なく判断の時間中ずっと見ていられる条件と、2秒だけ呈示する条件を作りました。
その結果、ばっちりメイクよりもナチュラルメイクの方が、社会的魅力とプライベート的魅力ともに高く評価され、最も低評価なのはノーメイクでした。
また、呈示時間の要因をからめて分析すると、呈示時間が長くなるとナチュラルメイクは魅力度が向上し、ばっちりメイクは魅力度が減少しました。
これはおそらく、メイクが濃い場合には素顔が隠されているため、その相手の本来の健康状態や魅力度が隠されてしまい、見れば見るほど魅力を割り引いてしまうためだと考えられます。
ただ、濃いメイクが全てのシュチュエーションでダメなわけではありません。
遠くから見られる場合、夜間や暗い場所で見られる場合、短時間見られる場合などは、ナチュラルメイクよりも顔の輪郭や表情がはっきりするため有効かもしれません。
そう考えると、夜のお仕事をする女性で、濃いメイクをする人が多い理由もわかります。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません