神経質な人や悲観的な人(ペシミスト)が普通の人より優れた能力

2018-05-20GRIT(やり抜く力),性格心理学,仕事

神経質な人や悲観主義者(ペシミスト)は、マイナス思考やネガティブ思考をして物事を悲観的に悪く考えるため、楽観的な人よりも一般的に良い評価を受けていません。

しかし、評価が低い神経質な人や悲観主義者には、楽観主義者にはない優れた能力があり、社会で重要な役割を持っています。

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楽観主義者は夢想家で、悲観主義者は現実主義者

プラス思考やポジティブ思考など物事を良い方向に考えることは、一般的に良いこと、正しいことと考える人は多いかもしれません。

しかし、悲観主義者はそうは考えておらず、何でもプラス思考して「やればできる」「行動すれば何とかなる」「努力すれば成功する」「失敗してもやり直せる」など、全てをプラスに考えることは、ただの夢想家だという意見もあります。

この楽観主義者に対する意見の食い違いはありますが、この2つの意見はどちらも正しい見方で、楽観主義者が有利な状況、悲観主義者が有利な状況があります。

楽観主義者は、状況を楽観的に捉えることで学習性無力感(無気力)になりにくく、努力を継続することができるため、GRIT(やり抜く力)が強い人です。

悲観主義者は、良いことも悪いことも悲観的に捉えてしまいますが、これにより状況を正しく理解できるため現実主義者でもあります。

悲観主義者(ペシミスト)は状況を正確に捉える

悲観的な考え方をする人ほど、うつ状態になりやすいですが、うつ病患者は健常者よりも状況を正確に捉えます。

先ほど楽観主義者は夢想家で、悲観主義者は現実主義者と説明しましたが、これは数々の研究で明らかになっています。

うつ病患者と健常者の自分の能力の把握力

ペンシルベニア大学の大学院生は、2つのグループに電灯をつけさせる実験を行い、うつ状態の人とそうでない人の状況の認識の違いを調べました。

1つのグループは完全なコントロール力を与えられ、自分がボタンを押すたびに電灯が点き、押さないときは決してつきません。

2つ目のグループは全然コントロール力を与えられておらず、ボタンを押す押さないにかかわらず電灯が点きます。

そして、被験者が本気になるように実験では、電灯がつくたびにお金がもらえるようにしました。

両方のグループの人たちには、自分がどれほどのコントロール力を持っていたかを判断するように求めています。

この実験の結果は、うつ状態の人々は自分がコントロールできた時もできない時も非常に正確な認識をしており、自分の力を正確に判断しました。

一方で健常者は、ボタンを押しても電灯が点かなかった時は、自分は実際よりもコントロール力がなかったと思い、点いた時は実際よりもコントロール力があると大きな思い違いを持つことが分かりました。

つまり、うつ病患者(悲観主義者)は自分の能力を正確に判断するのに対して、健常者(楽観主義者)は自分の能力を捻じ曲げて認識しているということです。

楽観主義者は自分を過大評価する

オレゴン大学の心理学者ピーター・ルーイソンらの研究で、うつ状態の人々とそうでない人々にパネルディスカッションをさせて、後で自分の説得力や好感度を自己評価させる実験を行いました。

うつ病の症状では社交性がなくなることで知られていますが、うつ病患者は自分は説得力がなく、感じも良くなかったと正確に認識していました。

しかし、うつ状態にない人々の自己評価は、審判の評価よりも自分は説得力があり、魅力的だと思い、自分を過大評価していることが分かりました。

このように、うつ病患者(悲観主義者)は自己評価が正確なのに対して、健常者(楽観主義者)は、周囲の評価よりも自分を過大評価していることが分かりました。

うつ病患者(悲観主義者)は出来事を正確に記憶する

うつ病患者のセラピストによると、うつ病患者に過去のことを質問すると「親に愛されなかった」「上手くいかなかった出来事」など、悪い出来事ばかり聞かされるそうです。

これは簡単な口頭のテストを行うことで調べることができ、口頭テストでは20回できて、20回間違えるように操作して被験者に結果を尋ねます。

すると、うつ病患者は21回できて、19回間違えたとほぼ正確に答えるのに対して、健常者は28回できて、12回間違えたなどとを過去をゆがめて記憶していました。

つまり、うつ病患者(悲観主義者)は、悪い出来事も良い出来事も正確に記憶し、健常者(楽観主義者)は良い出来事に強く引っ張られ、過去をゆがめて記憶するということです。

また、他にも楽観主義者と悲観主義者を分ける説明スタイルの違いでも顕著に現れており、楽観主義者はパターンに偏りがあり、悲観主義者のパターンはバランスが取れています。

これは楽観的な人ほど悪いことは他人のせいで、良いことはいつも自分のおかげだと思い込むためで、悲観的な人は成功は失敗と同種類の要素によって引き起こされると考えます。

悲観主義者が必要とされる役立てる環境

遺伝的に神経質傾向が高い人や悲観主義者(ペシミスト)は、そうでない人よりも免疫機能が低く、精神的にも肉体的にも弱く、うつ病になる確率がそうでない人よりも非常に高くなります。

このように弱い個体は、普通なら人間の進化の過程で淘汰される可能性が高いですが、なぜか生き残っています。

これは神経質な人や悲観主義者が持つ「現実を正確に把握する能力」が社会で必要だからで、この能力は「致命的なリスク回避」や「重大な失敗を繰り返さない」といったことに役立ちます。

大企業を例に説明すると、楽観主義者は夢追い人なので企画や研究開発などが得意ですが、将来の可能性ばかりを追求していては会社は破綻します。

そのため、会社には現実を正確に把握する悲観主義者が必要で、経理や安全管理など資金を管理してリスクはどれくらいか把握することで会社を守ります。

このように成功する企業には楽観主義者も悲観主義者も必要であり、社長には思考に柔軟性のあり両方のバランスが取れる人でないといけません。

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