なぜ人は落ち込んだり、泣いて悲しむの?悲しみの感情の機能や役割

感情心理学

私たちは何か失敗をしたときに落ち込んで泣いたり、映画を観て悲しくて泣いたり、愛する家族や知人が亡くなって悲しみにくれることがあります。

悲しみの感情によって人は、心を塞ぎこんでしまい何もする気が失くなったり、他人を遠ざけるように引きこもりになってしまいます。

そう考えると悲しみの感情の必要性を感じませんが、人間が進化で切り捨てなかった以上、人が悲しむことにも意味があります。

そこで今回は人が落ち込んだり、泣いて悲しむのはどうしてなのか、悲しみのの感情の機能や役割について紹介します。

スポンサーリンク

悲しみで負けアピールして他人の攻撃を回避する

カップルで口喧嘩の最中に女性が不意に涙を流すと、今まで怒りを表に出していた男性は攻撃の手を緩めることがあります。

「涙は女の武器」と言われるように、女性の涙に弱い男性は世の中に多く、口論中に泣かれると男性は瞬間的に我に返り、罪悪感や不安を感じることさえあります。

このように泣いて悲しみの感情を表現することで、他人に自分の負けをアピールして他人からの攻撃を回避することができます。

人間は他人を屈服させるために、怒りに我を忘れて暴力を振るったり、口論という手段を用いることがあります。

もしも、このような状況で太々しい態度で負けを認めなければ、さらに他人からの攻撃を受ける羽目になります。

自分自身の言動を見つめ直す

愛する人との死別を経験すると誰でも強い悲しみに襲われ、何もする気がなくなり一人で家にこもって死別した人について深く考えます。

例えば、「満足した人生だったのだろうか?」「もっと親しくしておけば…」「何か自分にできることがあったのではないか」「自分をどう思っていたのだろう?」などです。

このような死別による葛藤によって怒り、罪悪感、悔やみ、償いの気持ちを抱えて苦悩しますが、悲しみの感情の本来の機能はこの苦脳することにあります。

悲しみの感情によって、物事と自分との関わりを深く考えて、自分自身の言動を強く意識することで、自分の行いを顧みるのです。

「喪に服する」とは死別した相手を内に秘め、自分自身の糧とし強く生きることを促すための儀式なのかもしれません。

他にも失恋をした時、何か失敗した時に泣きたくなることがありますが、これらも悲しみによって自分の言動を改めるきっかけです。

将来、同じ過ちや悲しい状況を防ぎ成長する

悲しむことで自分自身の言動を見つめ直すことができますが、これも将来的に同じ過ちを繰り返したり、悲しい状況を防ぐためです。

例えば、赤ちゃんが熱い鍋を触ってやけどをして泣いてしまうことがあります。

これは赤ちゃんがやけどして悲しむことで注意力が増し、次に鍋を触る時は注意するようになります。

なので、悲しみを我慢するよりも強く意識した方が、将来的に同じ過ちや悲しい状況を防ぐことができ、早い成長に必要なことです。

他人の苦しみや不満を共感して理解する

子供は親の注意を惹きつけるために、泣いて自分の不満を訴えることがしばしばあります。

そうすることで親の注意を自分に集中させて尊重と理解を求めています。

また、迷子が大声を上げて泣くことで、見ず知らずの他人の心を動かして同情を誘い、助けてもらうということもあります。

このように泣いて悲しむことには、他人の注意を惹きつけて同情を誘い、さまざまな援助と慰めをもらう効果があります。

しかし、悲しみを見せればいつでも他人から援助したり、慰めてもらえるとは限らないので注意が必要です。

まとめ

人間にとって泣いて悲しむことは苦しいだけで何のメリットがないように思えました。

しかし、泣いて悲しむことは次の4つの機能や役割があることが分かりました。

  • 負けを認めて攻撃を回避する。
  • 自分自身の言動を見つめ直す。
  • 将来的に同じ過ちや悲しい状況を防ぐ。
  • 他人の苦しみや不満を共感して理解する。

このようなメリットがあるため、泣いたり悲しむことを我慢するよりも自然体でいることが大事です。

スポンサーリンク