レジリエンスを高めるスキル「思考のワナを避ける」 – ポジティブ心理学テクニック

2020-07-10ポジティブ心理学

私たちは常に五感から伝わる情報を処理して世界を認識していますが、それが正しいと思い違いもしがちです。

あなたは普段の生活で「思い違いが多い方ですか?」「早とちりしやすいですか?」「他人の気持ちを理解できる あるいは他人が自分をわかってくれると考えていませんか?」

こんな「思考のワナ」に陥る人は大勢おり、レジリエンスを低下させています。

そこで今回は「思考のワナを避ける」ための方法を紹介します。

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8つの思考のワナ

うつ病の認知療法の創設者として知られるアーロン・ベックは、うつ病に繋がりやすい7つの思考のワナを明らかにしました。

そして、この7つの思考のワナに加えて、抑うつを防止の説明スタイルで問題解決能力を妨げたり、人間関係を面倒なものにする「外面化」という思考のワナがあります。

次の8つの思考のワナは、私たちのレジリエンスを奪うので注意が必要です。

  • 早とちりする
  • トンネル視(視野狭窄)
  • 拡大化と極小化
  • 個人化
  • 外面化
  • 過剰一般化
  • マインドリーディング(思考察知)
  • 感情の理屈付け

【8の思考のワナについての詳細】勘違いや思い込みが激しくない?日常的によくある8つの思考のワナ

逆境での思考のワナを分析する

それではレジリエンスを高めるスキル「思考のワナを避ける」を実際に活用してみましょう。

ほとんどのレジリエンススキルは状況をABC分析することから始めます。

【ABC分析についての詳細はこちらへ】レジリエンスを高めるスキル「自分をABC分析する」 – ポジティブ心理学テクニック

あなたの逆境に対してABC分析をしたら、次はB(思考)について掘り下げます。

8つの思考のワナのリストとB(思考)を照らし合わせて、どのような思考のワナに自分がハマっているか検証しましょう。

数週間もすれば自分が陥りやすい2、3の思考のワナを見つけられます。

自問自答で思考のワナを回避する

8つの思考のワナのうち、自分が陥りやすいものがわかったら、次は思考のワナにかからないように回避しましょう。

思考のワナを回避する簡単な方法は、次のようい自分にいくつか質問することで回避することができます。

あなたが「早とちり」しがちなら、思考のスピードダウンしましょう。

  • 一体何を根拠にその結論を出したのか?
  • その結論は確かなものだろうか、それとも自分の憶測だろうか?

あなたが「トンネル視」しがちなら、全体像を見るようにしましょう。

  • 全体的に状況を見ての公平な判断とは何だろうか?
  • 全体像はどのようなものだろうか?
  • この1つの側面は全体像にとってどれぐらい重要なものだろうか?

あなたが「過剰一般化」しがちなら、関連する他の行動について注意を向けてみましょう。

  • 今、自分が正しいと信じていることよりも、もっと範囲を狭めた説明ができるだろうか?
  • この状況を説明する具体的な行動は何かあるだろうか?
  • 自分や他の誰かの人格を否定することを後押しするものは何だろうか?
  • この具体的なできごとに基づいて、自分や他の誰かの人格、または価値を非難することは理に適っているだろうか?

あなたが「拡大化と極小化」しがちなら、バランスを取る必要があります。

  • 何か良いことが起きたことはないだろうか?
  • 自分がうまくやったことはないだろうか?
  • ネガティブなことを簡単にやり過ごす癖があるなら、問題を見過ごしてはいないだろうか?
  • ネガティブ要素で、その重要性を見落としていることはないだろうか?

あなたが「個人化」しがちなら、ものごとを外向きに見るようにしましょう。

  • 自分以外の誰か、あるいは何かがこの状況に加担したということはないか?
  • 問題のどれくらいの部分が自分によるもので、どれくらいの部分が他人によるものだろうか?

あなたが「外面化」しがちなら、自分自身に責任を持つようにしましょう。

  • 自分はどれくらいこの状況に加担しただろうか?
  • 問題のどれくらいの部分が他人によるもので、どれくらいの部分が自分によるものだろうか?

あなたが「マインドリーディング」しがちなら、自分から意思表示して他人に質問する必要があります。

  • 自分はこの思考または感情を直接、明確に相手に知らせただろうか?
  • 関連するすべての情報を伝えただろうか?
  • 自分の必要性や目標を他人が必死になってわかってくれると期待していないだろうか?

あなたが「感情の理由づけ」しがちなら、事実から感情を切り離して考える練習をしましょう。

  • 今までに、自分の感情が状況における事実を正確に反映していなかったことはあっただろうか?
  • 事実を知るためにはどのような質問を自分にするべきだろうか?

以上のように、各思考のワナについて自問自答すれば、間違った思い込みをしにくくなってレジリエンスを傷つけずにすみます。

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