「自分は自分、他人は他人」対人関係のトラブルを解消する課題の分離 – アドラー心理学

2020-04-14幸福論・知恵,メンタルヘルス,心理学

アドラー心理学では、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と考えます。

そして、その対人関係の悩みから解放される方法も示されています。

その一つが「課題の分離」という概念です。

もしあなたが幸福な人生の第一歩を踏み出したいなら、明確に課題の分離を行う必要があります。

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課題の分離とは(自立への第一歩)

あらゆる対人関係のトラブルは、他人の課題に土足で踏み込むこと、あるいは自分の課題に土足で踏み込まれることで起きます。

例えば、勉強しない子供に対して親が「勉強しなさい」と命じることがありますが、そうすると子供は親に勉強を強制されたことで、親と衝突して結果的に勉強が嫌いになってしまいます。

このような場合、アドラー心理学では「課題の分離」を行います。

課題の分離とは、「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他人の課題とを分離していくことで、対人関係の衝突を避ける方法です。

そして、それが誰の課題かを見分ける方法は、「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」を考えることです。

先ほど例では、「勉強する」という課題を巡って親子が対立しましたが、勉強をしないことで将来的に困るのは子供なので、勉強することは子供の課題と判断します。

さらに見分けがついた課題が、他人の課題なら介入しないこと、自分の課題なら他人に介入させないことが大事になります。

他人の課題に介入せず、勝手に背負わない

世の中には他人の課題を勝手に背負ってしまう人たちがいます。

前述したように、親が子供に「勉強しなさい」と命じるのがそれです。

勉強することは、子供の課題であって親の課題ではありません。

しかし、親は子供の将来が心配、子供のためと言いながらも、実際は自分の支配欲を満たすため、世間体や見栄のためなど、自分のために子供の課題に介入をしていることもあります。

そうではなく、親がやるべきことは、子供の課題への介入ではなく、自分自身の親としての課題に取り組むことです。

親の課題とは、困ったら援助することを伝えて子供を信じて見守り、援助を求められたら手助けすることです。

親子の事例だけでなく、他者が思い通りにならないからという理由で、イライラしたり、泣いたり、裏切られたと思う人は、課題の分離ができていません。

そういう人は、課題の分離をして他人の課題に介入しないこと、他者の課題を勝手に背負わないことを徹底する必要があります。

自分の課題には他人を踏み込ませない勇気

他人には自分の課題に踏み込ませないことが大事です。

世の中には他人を自分の思い通りにコントロールしようとする人は大勢おり、次のようなことは頻繁に起きます。

  • 親が子供の将来をコントロールしようとする。(心配だから、あなたのことを思ってと)
  • 上司と部下や客と店員など優位な立場を利用してコントロールしようとする。(自分の力を誇示するために)
  • 恋人やパートナーは気持ちを利用してコントロールする。(嫌われないため、相手の期待に答えるために)

アドラー心理学の目的論で「感情は目的のために使用される」と紹介しましたが、人はしばしば感情を使って他人をコントロールしようとします。

もしあなたがやりたい目標や夢があり、親やパートナーに反対された場合、親やパートナーはあなたをコントロールするために、怒ったり、泣いてみたりして説得してくるでしょう。

この場合は、自分の夢を叶えようとすることは「自分の課題」であり、親やパートナーがどう思い悩むか、悲しみや苛立ちは「他人の課題」です。

人によっては、イヤイヤながら相手の望みや期待を裏切りたくないと夢を諦める人もいますし、逆に相手を説得しようと躍起になったことで関係を壊す人もいます。

どうするかは本人次第で正解はありません。

しかし、アドラー心理学では「自分の課題」に他人を踏み込ませない(他人の課題を切り捨てる)で、「賛成してもらえないのは残念だけど、私は自分の道を行く」と宣言することが正しい選択です。

すなわち、他人に嫌われることで人は自由になり、自分の課題に集中できます。

そして、そのために必要なのは「嫌われる勇気」です。

自分は自分、他人は他人

至極当たり前ですが、自分は自分の人生を生き、他人は他人の人生を生きています。

しかし、課題の分離ができない人は、他人に過度に干渉して時間を浪費したり、他人の顔色を伺って相手の期待に答えることに必死になります。

こういう人は、自分の人生ではなく他人の人生を生きる人です。

そして、この人にとって他人の評価が何より絶対なのです。

他人の評価が絶対な人は、相手に褒められ、感謝されれば嬉しいかもしれませんが、逆を言えば相手に嫌われたなら、その人にとって世界は地獄です。

相手の良い評価を取り戻そうとしても、他人の感情や行動はコントロールできないので、さらに苦しむことになります。

なので人は他人ではなく自分の人生を生きるべきです。

そのために「明確に課題の分離を行うことが大事」であり、それができて初めて「自分は自分、他人は他人」と自分軸を持つことができ、自立ができるのです。

これが幸福な人生の第一歩です。

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