「質より量」「量より質」どっちが正しい?大ヒット・大人気作品、傑作を生む可能性を高める方法

2020-11-04創造力・アイデア

毎年、ある分野のクリエイターになって、成功を夢見る若者が大勢います。

彼・彼女らの成功とは、お金持ちになることだったり、有名人になること、作品を認めてもらうこと、他人を楽しませるためなどさまざま。

どんな成功の形であれ、その分野で大ヒット作や傑作を生み出さないと話になりません。

そこであなたが目指す分野で、大ヒット作や傑作を生み出す可能性を高める方法を紹介します。

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大ヒットを生むには「質より量」が大事

モノづくりに携わる人なら一度は考える「質より量・量より質」問題。

モノづくりを楽しむ一方で、「自分が作った作品が大ヒットして多くの人に認めてもらいたい!」という願いもあり、質より量か量より質か悩みます。

ただ、このありがちな命題には、すでに明確な答えが出ているので悩む必要はありません。

創造性を研究している心理学者のディーン・サイモントンの研究によれば、大ヒット作品や傑作を生み出す可能性を高める方法は「多くのアイデアを生み出すこと」という結果がでています。

なぜなら、ある分野における天才的な創作者は、同じ分野に取り組む他の人よりも創作の質が優れているのではなく、ただ大量に創作することで多様な作品が生まれ、オリジナリティの高いものができる確率が高くなっているからです。

天才がどれだけの量の作品中、大ヒット作が生まれているのか次の通りです。

  • シェイクスピア:作品37の戯曲と154の短い詩の中で大ヒット作は5つ(専門家や批評家が評価したもの)
  • モーツァルト:600曲中、大ヒットは6曲(最高のクラシック名曲50選に選ばれたもの)
  • ベートーベン:650曲中、大ヒットは5曲(最高のクラシック名曲50選に選ばれたもの)
  • バッハ:1000曲中、大ヒットは3曲(最高のクラシック名曲50選に選ばれたもの)
  • ピカソ:絵画1800、彫刻1200、陶芸2800、デッサン1万2000以上、その他の作品のうち評価されたのは少し
  • アインシュタイン:248の出版物のうち影響力が大きかったのは「一般相対性理論」と「特殊相対性理論」
  • エジソン:特許数1093のうち、最高傑作は「電球」「蓄音機」

また、1万5000以上のクラシック楽曲を対象にした研究では、作曲家がある5年間で作曲した数が多いほど、ヒット作が生まれる可能性が高くなっていました。

アイデアの質を高める方法は「大量生産すること」

スタンフォード大学のロバート・サットン教授は、「独創的な考え方をする人は、奇妙なアイデアや、満足のいかないアイデア、とんでもない失敗となるアイデアをたくさん出すが、それはムダにならず、アイデアが大量に蓄積される。とくに斬新なアイデアが」と述べています。

つまり、アイデアの質を高めるもっとも確実な方法はアイデアを大量生産することだということ。

アイデアや創造力などの研究では、大量のアイデアを出す人は創造過程の初期段階において斬新なアイデアを出すことがあるが、ほとんどの人は初期のアイデアはありふれたものが多いことが分かっています。

そのため普通の人がありえないほど自由な可能性を考慮するためには、どこかでみたことがあるような「ありがちなアイデアを除外する」必要があります。

「ありがちなアイデアの除外」とは、「大量生産したアイデアをふるいにかけること」であり、結果としてふるいにかけられたアイデアは質が高いものとなります。

つまり、アイデアの大量生産することで、アイデアの質も高まるということです。

しかし、多くの人はアイデアをちょっとしか出しておらず、少ないアイデアを完璧に磨くことに固執します。

これではアイデアの質が伴っていないので、大ヒット作は望めません。

質と量は両立する

一般的にクリエイティブな活動で量を重視すれば質は低下し、質と量は両立できないと思われがちです。

しかし、ここまでの説明で何となくわかると思いますが、大量生産したからといって質が伴わないというのは間違いです。

実際は質と量は両立します。

心理学者のディーン・サイモントンによれば、「分野を問わず、もっとも多作な人たちは独自性に秀でているのではなく、マイナーな作品をもっとも多く生み出す期間と同時期に、もっともメジャーな作品を生み出している」と述べています。

エジソンの場合、30〜35歳の間に100を超える発明の特許を出願しているのと同じ時期に、電球、蓄音機、炭素送話器を発明しています。

これは前に説明した通り、多くの作品を大量生産すれば質も高くなるため、大量のマイナー作品を生む同時期にメジャー作品も生まれやすくなるからです。

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