心身症のアレキシサイミア(失感情症)になりやすい「性格・年齢・性別」とは?

2017-05-14メンタルヘルス

専門家によるとアレキシサイミアは愛着障害が原因だと考えれていますが、その他にも性格、年齢、性別でも関係がるのではないかと研究が続けれれています。

特に性格は精神病になりやすい性格があり、心身症のアレキシサイミアへの影響は強いのではないかと思われています。

そこで心身症のアレキシサイミア傾向と「性格」「年齢」「性別」との関係について紹介していこうと思います。

心身症のアレキシサイミア(失感情症)に関する性格の影響

心身症のアレキシサイミア傾向が高まる性格の特徴は次の通りです。

  • 不安や緊張の強い人(神経質傾向)
  • 真面目で責任感が強い人(調和性)
  • 完璧主義な人(神経質傾向)
  • 八方美人で自己犠牲的でよい子すぎる(調和性)

この性格の特徴は性格診断のビックファイブ的に表すと()の中の性格特性になります。

この性格特性で精神病にもっとも関係するのは、神経質傾向が強さ(情緒不安定)で、神経質な人は心身症のアレキシサイミアになりやすくなります。

神経質傾向が強い人の特徴は、恐怖や不安に敏感に反応するため、危険を避ける傾向が強くなります。

そのため、できるだけ敵を作らないように、危険を犯さないように、他人に嫌われないように心がけるため、真面目で責任感が強く、完璧主義、八方美人になる傾向が高まります。

また、男性よりも女性の方が共感や協調性に関係する調和性の平均が高い傾向にあります。

なので男性よりも女性社会の方が周囲に協力的ですが、調和性が低く環境になじめないと周囲に過剰適応しようと頑張りすぎる傾向にあります。

これはアレキシサイミアに自閉症患者が多いこと、後述する性別では女性の方がアレキシサイミアになりやすいということにも関連してきます。

つまり、アレキシサイミアでは神経質傾向が強くストレスに弱く、かつ調和性が低く周囲と上手くコミュニケーションできないということが関係が深いと考えられます。

【性格診断ビックファイブまとめ】【性格診断】正確な自己分析法「ビックファイブ」まとめ

アレキシサイミア(失感情症)に関する年齢の影響

海外のアレキシサイミアと年齢に関する論文によると、10代のアレキシサイミア傾向は成人よりも高いことが分かりました。

そして、年齢を重ねるごとにアレキシサイミア傾向が弱くなっていくという結果が出ています。

また、日本の研究では生活の変化など多感な時期である17歳と21歳で、アレキシサイミア傾向が同じ実験対象者を追跡調査したところ、アレキシサイミア傾向に変化が見られませんでした。

成人よりも10代でアレキシサイミア傾向が高い理由は、成長期で心身の変化が大きいことや、対人スキルが下手なために感情表現が上手くできないことが影響しているとか。

また、ストレスへの対処が下手なことも影響しており、成人でも仕事や子育てなどの理由でストレスがかかる年代は男女ともに心身症になりやすくなります。

以上のことから、年齢ではなく対人スキルやストレス対処法が下手なことがアレキシサイミア傾向を高める要因となっており、年代よりも性格や性別の影響が強いと考えられます。

アレキシサイミア(失感情症)に関する性別の影響

アレキシサイミア傾向と性別の影響はどうでしょうか?

女性と男性ではアレキシサイミア傾向が高まるのは女性の方が影響が大きいようです。

女性とアレキシサイミア

男性よりも女性の方がアレキシサイミア傾向が強いのは、女性は「好き・嫌い」と自分の感情を基準に物事を判断したり、共感することを重要視したりすることが原因です。

女性は「自分の感情を理解すること」「感情を伝達すること」が対人不安と関連があり、他人に対する不安感が強くなるほど自分の感情の理解や伝達が困難となります。(また、その逆のことも言える)

特にアレキシサイミア傾向の特徴に「自分の感情を理解できない」とありますが、幼少期の親や友人、恋人との愛着関係が崩れたことによる悪影響は、男性よりも女性の方が大きいことが研究で分かっています。

そのため、女性は対人不安によってアレキシサイミア傾向を高める要因となります。

また、女性は生理があり、周期的にセロトニン量やホルモン量に変化があり、男性よりも心が不安定になりやすいことも関係している可能性もあります。

男性とアレキシサイミア

男性の場合は、社会性が低く、コミュニケーション能力が乏しいことで、感情表現が困難となります。

幼少期において、親との情緒的な関係を取ってこなかったことや、情緒的な経験の少なさが、内面よりも外的思考性が強まる要因となっているようです。

しかし、男性は他人よりも「モノ」や「システム」など人間以外への興味が強いため、女性よりも男性は対人関係での不安を感じないのでアレキシサイミア傾向を高める要因となりません。

アレキシサイミア(失感情症)傾向は性格と性別の影響が強い

学者の論文を読んでみて、わたしなりにアレキシサイミアと「性格」「年齢」「性別」との関係をまとめてみました。

調べてみると年齢による影響は小さいですが、性格と性別は影響は大きいと考えられます。

特に性格の神経質傾向はアレキシサイミア以外の精神病にも影響が大きいので、性格を改善することが望ましいです。

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