ストレスの良し悪しは自分自身の信念や思い込みで決まると科学的に証明
あなたはストレスについてどう考えているでしょうか? 普通はストレスは有害でありストレス解消しないといけないと考えますが、それは間違いだと科学的に証明されています。
科学的には「ストレス自体に良し悪しはなく、ストレスが悪いものにするのは自分自身の信念や思い込み」だということです。
これは一体どういうことなのでしょうか?
全てのストレスが有害は間違い!!
私たちはテレビや本、専門家の意見などの情報によって、ストレスは有害なものなのでなるべくストレスを回避したり、ストレス解消するべきだと思っています。
ストレスとは、そもそも「何らかの刺激に対して心と体の状態のこと」を言っており、これはどんな刺激もストレスになります。
つまり、以下のリストのような、みんなが良いものと思っているものも悪いと思っているもの全てがストレスです。
- 目上の人間などからの嫌み・悪口
- 目上の人間から褒められる
- 恋愛と失恋
- 友人や知人との交流
- 自然現象(気温や湿度、風、日光、雨、地震)
- 素晴らしい景色や夜景、汚染・戦争風景
- 芸術作品に触れる・作る(音楽、映画、絵など)
- キツイ仕事、楽しい仕事
- 運動・トレーニング
- 新しいチャレンジ
- 生活の変化(環境、人間関係、文化)
多くの人たちがストレスは有害なものだと思っていますが、運動などは一般的に良いものだとされており、ストレス自体はむしろ私たちの心体にとっては必要なものです。
では、ストレスを有害にしているものは何かというと、それは「ストレスに関する信念・思い込み」で、自分自身の物事に対する捉え方や評価がストレスを毒にも薬にもしています。
自分の信念や思い込みでストレスは毒にも薬にもなる科学的な根拠
ストレスに関する研究では、実際にストレスが信念や思い込みによって毒にも薬にもなるという研究結果が出ています。
コロンビア大学の心理学者アリア・クラムが行った実験では、模擬就職面接を行ってあらゆる否定的なフォードバックを実験参加者に与えてストレス反応を調べました。
模擬就職面接の実験では、否定的なフィードバックを与えられるため、参加者は面接官と視線を合わせなくなり、話下手になって「ええと」「その…」など口ごもるようになります。
そして、模擬就職面接の前に参加者には「研究でストレスには良い効果があるとするビデオ」と「ストレスはあらゆる面で悪いとするビデオ」の2種類のビデオを見てもらいます。
ストレスへ考え方でストレスホルモンの分泌量が変化した!!
模擬就職面接を終了後、参加者のストレス反応を調べるために唾液を採取すると、ストレスホルモンのコルチゾールとデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)を検出しました。
- コルチゾールとは:糖や脂肪の代謝を助けて体と脳がエネルギーを使いやすい状態にするなどの働きがある。
- DHEAとは:ストレスの経験を通じて脳の成長を助けてくれる男性ホルモン。
そして、模擬就職面接の前に見た2種類のストレスの関するビデオによって、コルチゾールとDHEAの割合に変化がありました。
「ストレスが悪いと学んだ参加者」はコルチゾールの割合が多くなり、長期的なストレスの場合、免疫機能低下やうつ病などの精神病になってしまいます。
一方で「ストレスの良い効果を学んだ参加者」はDHEAの割合が多くなり、精神病のリスクが低下します。
そして、DHEAの割合が多い人たちの場合、人間関係を良好に保つことができ、集中力が増し粘り強く努力したり、問題解決能力に優れているため、逆境から立ち直る傾向にあります。
つまり、ストレスに対する信念や思い込みがストレスホルモンの割合を変化させる要因で、ストレスが悪いと考えるとストレスは毒となり、ストレスは良いものと考えるとストレスは薬になることが科学的に証明されたのです。
大事なのは正しいストレス解消法を知ろう!!
ストレスが自分自身の信念や思い込みによって、毒にも薬にもなるということを理解できたと思います。
世の中には色々なストレス解消法が紹介されていますが、そのほどんとがその場しのぎのストレス発散をしているだけで、本当の意味でストレス解消はできません。
ただ、今回で科学的にストレスの捉え方や考え方が大事だということが証明されたので、その場しのぎでない正しいストレス解消法が分かります。
次回は正しいストレス解消法について紹介します。
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