成功と失敗を分けるのは「生まれ持った才能」と「粘り強い努力」どちらが重要?
社会的に天才が注目されることが多く、努力をしても生まれ持った才能がある天才には勝てないと思われがちです。
しかし、昔から忍耐強く、根気強く努力することが大事だと考えられており、「ウサギとカメ」などの寓話でも教訓とされています。
世間では「才能」と「努力」どちらが重要か昔から議論の的となりますが、科学的には幸福や成功にとって重要な要素はどちらか証明されています。
「生まれ持った才能」では成功できない
天才はIQ(知能指数)が高いことで知られており、一般の人の平均が100でIQ70~130の間に約95%の人が収まっています。
IQの数値が高いということは、情報処理能力が高く、答えに達するまでのスピードが速いことを意味します。
つまり、物事を瞬時に理解することができて学習速度も早いため、IQが低い人よりも早く成果を出せるようになるため、将来的に成功できる確率が高いように感じます。
しかし、実際は成功している人と失敗している人のIQを調べてみると、成功者でもIQが低い数値の人もいますし、逆に失敗者でもIQが高い人がおり、IQではその人の将来の成功を予測できないことが分かります。
自制心が強いと成功する確率が高い
子供の頃は何でも器用にこなせてスポーツや学力テストの成績も良い優秀な子供が、大人になると大したことがないということがあります。
逆に鈍臭く、何でも要領が悪い子供の中には大人になって成功している人もいますが、この差は何で生まれるのでしょうか?
この疑問の答えは性格心理学ですでに出ています。
パーソナリティ5因子モデル「ビックファイブ」の誠実性という性格特性では、衝動的な人と自制できる人の両極端があり、自制心が強い人ほど成功する可能性が高いことが分かっています。
- 衝動的な人:もともとのIQが高く何でも要領良い才能があるが飽き性な性質があります。
- 自制できる人:要領は悪いですが忍耐強く努力できる性質があります。
学校の成績で衝動的な人と自制できる人を比較した調査では、衝動的な人は最初は学力テストの成績は良いですが、問題が難しくなるにつれてすぐに諦めてしまう傾向にありますが、自制できる人は課題に対して地道に努力する傾向にあります。
そのため、最終的に衝動的な人は自制できる人に学校の成績は抜かれてしまう結果で、まさに「ウサギとカメ」の寓話と同じです。
他にも幼い子供に実施する「マシュマロ・テスト」という自制心を測定する心理テストにおいても、マシュマロ・テストの成績が良い自制心が強い子供は将来的に成功する確率が高いことが証明されています。
つまり、成功と失敗を分けるのは「生まれ持った才能」ではなく、誘惑を自制して「粘り強く努力する」ことが重要であるということです。
また、才能ある人が成功できない訳ではなく、教育や世間の評価が「才能」をもてはやすことが原因となっているので、才能を褒める教育ではなく、努力を褒める教育をしないと折角の才能を潰してしまいます。
【関連】自制的な人と衝動的な人を個人差を決める誠実性が生まれる原因【性格心理学】
【関連】子供が成功しやすいか性格診断!!マシュマロ・テストでチェック
「粘り強い努力」によって成功する理由
最近では中学生が将来なりたい職業に「youtuber」が上がるそうですが、youtubeやニコニコ動画に動画投稿して成功する人は一握りです。
最近ではスマホで動画撮影できお金をかけずに動画投稿できますし、ほとんどの人が動画制作の素人から初めています。
つまり、動画投稿はお金や生まれ持った才能などのアドバンテージがほとんど当てはまらない状態であり、本人の努力次第で成功できるかどうかが決まります。
動画投稿によって収入を得るyoutuberですが、単純に収入を増やすには「動画投稿数を増やすこと」と「検索されやすい動画を作ること」です。
「動画投稿数を増やすこと」に絞って話すと、人気のyoutuberは平均週6本の動画投稿をしているそうですが、週に1本だけ動画投稿をする人と比較してみると1年間で「52週x5=260本」の動画投稿数に差が生まれます。
動画検索の表示順位や視聴者の趣味嗜好など考慮しない場合、週に6本も動画投稿する人の方が動画広告の収入は高くなります。
つまり、才能が同じ場合でも単純に粘り強く努力できれば成功する可能性が高まることは数字で見ても明らかな差として現れるということです。
また、努力する人は努力しない人と比べてスキルの上達も早くなり、能力においても大きな差が開きます。
以上のことから、成功と失敗を分けるのは「生まれ持った才能」ではなく、「粘り強い努力」であることの証明です。
成功するにはどのくらい努力を続けたら良いのか?
才能と努力では、粘り強く努力を続けることが大事であることは理解できたと思いますが、一体どれくらい努力を続ければ良いのでしょうか?
「天才! 成功する人々の法則」でマルコム・グラドウェル氏が提唱した法則で「1万時間の法則」と言うものがあり、偉大な成功を収めた起業家や世界的な有名スポーツ選手などは、1万時間も努力や練習して成功したというものです。
「1万時間の法則」は正しくないと言われていますが、本当なのか検証した実験があるので紹介していきます。
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