家族のストレスと虐待防止!親子のオキシトシン分泌を増やす方法

2019-06-07オキシトシン,子育て・育児

親子の絆や愛情を強化するのがオキシトシンです。

赤ちゃんの頃のオキシトシンの放出は、どんな時期よりも強力であり、親子共に長期的な効果を生み出します。

これはオキシトシンが、幸せホルモンのドーパミンやセロトニン、ストレスホルモンのコルチゾールなど、他の伝達システムの機能に影響を与えるからです。

なので出産から親子間のオキシトシンを増やして絆を強化することで、その後の家族関係が大きく変わり、家族のストレスや虐待といった悲しいことも無くなるかもしれません。

できるだけ自然分娩で赤ちゃんを産む

赤ちゃんを出産する場合、自然分娩や帝王切開、麻酔による無痛分娩といった出産方法があります。

もし出産方法を選べるのなら、自然分娩を選んだ方がオキシトシンが増えて母子の絆は強化されます。

帝王切開で出産した母親は、陣痛が比較的短いか、まったくなかったかのどちらかで、オキシトシンの分泌が極めて少なくなります。

そして、脊髄に局所麻酔をして陣痛の痛みを軽減する硬膜外麻酔は、赤ちゃんの頭が子宮頸部を押し付けているときに誘発するオキシトシン神経の活動をブロックします。

そのため、硬膜外麻酔を受けた母親は、出産時のオキシトシンレベルが低くなります。

できるだけ母乳育児する

授乳中にオキシトシンは頻繁に放出されるので、できるだけ母乳育児をすることで母子の絆強化に繋がります。

出産の選択で、帝王切開や硬膜外麻酔で赤ちゃんを産んだ場合、オキシトシンが不足します。

しかし、授乳によってオキシトシンを定期的に増やすことで、出産で不足したオキシトシンを補充して母子の絆を強化する手助けになります。

もし母乳育児をする女性で母乳の出にくい場合は、オキシトシンの薬品を使用することで解決するできます。

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早期に寄り添いをする(できれば肌と肌)

アメリカの小児科医のマーシャル・クラウスは、親と赤ちゃんとの間のスキンシップが、どのように親子の絆強化につながるか調べました。

その結果、母親と赤ちゃんが出産直後に、できれば肌と肌をくっつけ合った早期の寄り添いをすると母性行動が発達することが分かりました。

クラウス医師によると「赤ちゃんが早産児で保育器に入れらた母親」と「赤ちゃんと一緒だった母親」とでは、母性行動に違いが見られました。

早産児の母親は、母親になりたてだと医師が赤ちゃんを診察していると、普通なら子をいたわるところを医師に赤ちゃんを渡したら部屋の隅にある椅子へ腰を下ろしてしまうところをよく見かけたとか。

つまり早産児の母親は、早期接触できた母親と同程度に母子の絆が出来ておらず、「母性行動が発達していない」ということが分かりました。

これは父親でも同じです。

出産時やその後の数日間に父親が立ち会って、早期に赤ちゃんと肌を触れ合わせることで、父親は家族に対して優しく思いやりがあり、仕事よりも家族を大事にする傾向が強まります。

カンガルーケアを実施する

カンガルーケアとは、赤ちゃんとお母さんの肌が直接触れ合うように、お母さんの胸の間に赤ちゃんを包み込むように抱く治療法です。

その姿がカンガルーのように見えることからカンガルーケアと呼ばれています。

このカンガルーケアは、もともと南米コロンビアのボゴタで、早産児に必要な保育器不足の解決策として考えられました。

このカンガルーケアの研究では、保育器で治療を受けた早産児とカンガルーケアでの治療を受けた早産児の発育を比較しました。

その結果、母親から温もりと触れ合いを得たカンガルーケアの方が、赤ちゃんの発達が早くなり、母親の母乳の出も良くなることがわかっています。

また父親もカンガルーケアの治療に参加することで父と子の絆が強化され、より赤ちゃんの世話に打ち込むようになるという利点もありました。

ただカンガルーケアには注意点もあるようです。【カンガルーケアの危険性の詳細

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