「他者への貢献が幸福への唯一の道」共同体感覚とは? – アドラー心理学

幸福論・知恵,メンタルヘルス,心理学

アドラー心理学では、「課題の分離」は幸福の第一歩です。

そして、「課題の分離」を実践したうえで、「共同体感覚」を形成することで人は対人関係の悩みから解放されて幸せになれます。

では、その共同体感覚とは何なのか紹介します。

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幸せの唯一の道は「他者への貢献」

アドラー心理学の実践による最終目標は、人々の「共同体感覚」を育むことです。

共同体感覚とは、他者を仲間だと見なし、そこに「自分の居場所がある」と感じられる感覚のことです。

そして、共同体感覚は「他者への貢献」によって形成されます。

他者への貢献と書くと、宗教や自己啓発のように胡散臭いと感じる人も多いかと思いますが、これが世の真理です。

世の中には自分の幸せを他人任せにする人たちが大勢います。

自分の努力が足りないこと、無知であることを棚に上げ、「自分が幸せになれないこと」「社会に居場所がないこと」「思い通りにいかないこと」など、不平不満は全て他人や政府のせいにします。

こんな他人から幸せや利益を貰うことばかり考える人(テイカー)とは、誰も関係を継続的に持とうとは思いません。

逆に言えば、自分から与える人(ギバー)は、他者から感謝され、他者からの支援もされ、社会に居場所ができます。

なので、不平不満や不幸アピールをして幸せを待つのではなく、「自分から他者に対して貢献すること」です。

すべての困難から解放する共同体感覚

他者への貢献によって形成される共同体感覚を育むことで、すべての困難から解放され幸せになれます。

その共同体感覚は、次の3つで構成されます。

  1. 他者信頼=周囲の人は私を援助してくれる
  2. 自己信頼=私は周囲の人へ貢献できる
  3. 所属感=他者信頼と自己信頼の結果、私は共同体に居場所がある

自殺や殺人(通り魔事件)は、共同体感覚に対する無知によって、他人からのいじめやレッテルなどが増加し、他者信頼と自己信頼が損なわれるから起きています。

そして、所属感が得られないからこそ、世界から逃げるために自殺したり、世界を壊すために殺人や通り魔事件を起こしたりします。

逆に言えば、社会が人々の共同体感覚を育むことを重視すると、人々は所属感を得られるので、幸福な社会になりやすいと言えます。

共同体感覚が高い人と低い人

アドラーは共同体感覚と活動性の2つの軸によって4つの象限で分類して、次のようなタイプ分けをしています。

  • 共同体感覚が高い、活動性が高い:社会的に有用な人
  • 共同体感覚が高い、活動性が低い:理論的にいない
  • 共同体感覚が低い、活動性が高い:支配的な人
  • 共同体感覚が低い、活動性が低い:他者から奪う人(テイカー) or 逃げる人

アドラーはどちらも高い人は「社会的に有用な人」で健全だと考えました。

さらに共同体感覚が高い人は必ず活動を伴うはずであるから、共同体感覚が高く、活動性が低い人はいないとしました。

また、共同体感覚が低く活動性が高い人は、他人よりも自分を優先するため活動を大いに行うタイプで、「他者を支配する人」です。

そして、どちらも低い人は2種類に分類できます。

1つは他者から何かをしてもらうことを当然だと思う「テイカー」なので感謝をしませんし、本人の幸せや利益を考えない相手を恨み起こります。

もう1つは、うまくいかない対人関係を面倒に思い、人と会わずに引きこもる「世の中から逃げる人」です。

判断に迷った時は、より大きな集団の利益を優先する

「幸福になる唯一の道は共同体感覚を高めること」と説明すると、自分の考えを捨てて他者に迎合することが必要だと誤解する人がいます。

例えば、共同体感覚に反しないために「理不尽な親や上司、先生などに認めてもらうために、間違ったこともやらなければいけない」と悩む場合があります。

しかし、そこで迷うことはなく、相手が間違っているのなら異を唱えても大丈夫です。

なぜなら共同体とは、会社や学校、家庭だけでなく、広く捉えると国や世界を含むため、共同体感覚の優先順位で判断に迷ったなら、今よりももっと高い視点に立って、より大きな共同体を軸に考えることで解決するからです。

なので、会社で上司の機嫌をよくするよりも、会社全体にとっての利益を考えて行動した方が、あなたは会社にとって有益な人材になれます。

そして、さらに会社よりも世の中全体に認められるような自分になれば、異を唱えることで居場所がなくなっても、よその会社が必要としてくれます。

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